NEWS RELEASE
2011年までの国内IT主要市場の規模とトレンドを展望(1)
~薄型テレビ・携帯電話端末・デジタルビデオレコーダー市場は成長維持、
地上デジタル放送は2兆円超の市場に~


2006年12月19日
株式会社野村総合研究所

 株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下NRI)は、2011年までの国内IT主要5市場の分析と規模予測を行いました。第一弾として今回は、ハード市場7分野、放送市場3分野の市場規模予測結果を発表します。ネットビジネス、携帯電話、ブロードバンドの市場規模予測を12月21日に発表する予定です。



●市場規模予測
市場・分野(単位) 2006年度 2007年度 2011年度
ハード市場 薄型テレビ(千台)※1、2 56,651 71,097 128,834
携帯電話端末(百万台)※1 955 1,063 1,231
車載情報端末(千台) 4,131 4,214 4,624
デジタルカメラ(千台)※1 84,700 89,000 86,700
ゲーム機(千台) 23,010 28,470 11,860
デジタルビデオレコーダー(千台)※1、2 18,898 24,163 34,487
ロボット(億円) 90 115 415
放送市場 地上デジタル放送(億円) 6,807 9,964 21,490
衛星デジタル放送: BSデジタル放送
(億円) CSデジタル放送
2,261
1,870
2,901
1,919
5,972
2,106
ケーブルテレビ(億円) 2,792 3,043 3,702

※1: 薄型テレビ、携帯電話端末、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダーの予測値は、世界市場への出荷台数
※2: 薄型テレビとデジタルビデオレコーダーの予測は、「年度」ではなく、「年」単位


【薄型テレビは約1億3,000万台、携帯電話端末は12億台に】
 1990年代後半から爆発的に成長してきた携帯電話や、「新3種の神器」といわれる薄型テレビ、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダー(DVR)をはじめとしたハード市場の大半は、2011年までは台数ベースでの成長は維持されるものの、継続的な製品単価下落の影響により、金額ベースでは成熟期に入っていると考えています。
 まず、薄型テレビ市場は、台数ベースの成長は2010年まで持続するものの、2011年に約1億3,000万台規模に達した後はほぼ横ばいなる見込みです。金額ベースの市場規模は、2010年頃をピークに減少に転じると予想されます。
 携帯電話端末市場は、BRICs市場を中心に成長を続け、2011年度には12億台規模に成長すると予測しています。
 一方、デジタルカメラ市場は、台数ベースでは2008年頃の9,140万台をピークに成長は止まる見込みで、金額ベースでも早ければ2007年から減少トレンドに転じる可能性があります。
 このように市場の成長が鈍化、縮小傾向に入る環境変化に対応して、日本の総合電気メーカーやエレクトロニクスメーカーは、事業の選択と集中に加えて、グローバルなブランドマネジメントやオペレーション強化が求められるとNRIでは見ています。


【デジタル放送市場は地上・BSとも順調に拡大】
 放送市場は、薄型テレビへの買い替え促進に後押しされ、地上デジタル放送、BSデジタル放送ともに順調な成長が見込まれます。2011年度末には、地上デジタル放送は3,997万世帯、BSデジタル放送は2,813万世帯に普及すると見られ、金額ベースでもそれぞれ2兆1,490億円、5,972億円の市場になると予測しています。
 なお、一部デジタル放送波が届かないエリアを補完する手段として、IP放送による地上波の再送信が実現されようとしています。今後、成熟化へ向かう有料多チャンネル放送市場では、地上系のケーブルテレビ事業者とIP放送事業者、衛星系の事業者が競い合うことになり、経営統合や提携による業界再編が進んでいくでしょう。

 今回のIT市場予測は、2000年、01年、03年、04年、05年に次いで6回目です。今回の予測の詳細は、単行本「これから情報・通信市場で何が起こるのか ~IT市場ナビゲーター2007年版~」として、東洋経済新報社より12月21日から発売される予定です。


【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
野村総合研究所 広報部 瀬戸、小原 TEL:03-6270-8100 E-mail: kouhou@nri.co.jp

【ご参考:各市場の定義】

●ハード市場

薄型テレビ 液晶テレビ、プラズマテレビ、MD(Micro Display)タイプリアプロジェクションテレビ(CRTリアプロジェクションテレビは含まない)の3方式のテレビセットを指す。
携帯電話端末 全世界で生産・出荷される携帯電話端末の市場。日本のPHSや米国のiDEN、WLANなどは除外する。
車載情報端末 国内におけるカーナビゲーションシステム端末、およびその付属モジュールの出荷台数とした。車載盗難防止装置やETC車載機など、ナビゲーションシステムとは独立した専用端末などは含まない。
デジタルカメラ 静止画の撮影を主目的とするものをデジタルカメラと定義する。しかし、音楽再生機能や動画撮影機能が付属しているもの、また、一眼レフデジタルカメラもここに含む。ただし、携帯電話に付属しているデジタルカメラなど、静止画の撮影以外を主目的とする機器に、デジタルカメラ機能が付属しているものは含まない。また、動画撮影を主目的とするデジタルビデオカメラ、マルチカメラと呼ばれる動画撮影と静止画撮影機能をあわせ持ったハイブリッド型も含まない。
ゲーム機 第3世代以降の家庭用ゲーム機の据置型のみの市場を指し、ゲームソフト及びアーケードゲーム機は対象外とする。第3世代据置型ゲーム機とは、ソニーコンピュータエンターテイメント(SCE)のプレイステーション2(PS2)、マイクロソフトのXbox、任天堂のゲームキューブを指す。第4世代据置型ゲーム機とは、マイクロソフトのXbox360、SCEのプレイステーション3(PS3)、任天堂のWiiを指す。
デジタルビデオ
レコーダー
記録媒体としてDVDやハードディスクなどのデジタル記録媒体を用いるテレビ映像録画機器の需要動向。持ち運び型は含まず、据え置き型のみを対象にする。
ロボット センサーからの入力に対して自律的に処理を行い動作する制御系と駆動系を備えた独立した装置と定義。ロボット市場は、この装置(ハードウェア)の売上を対象とし、ロボットにかかわるサービスについては含まない。また、ここで対象とするロボットには、製造業用(従来型製造業用:ファクトリーオートメーション用)ロボット、次世代製造業用(セル生産用)ロボット、軍事用ロボットを含まない。ロボット技術を活用したパワーアシストスーツ(あるいはロボットスーツ)については、独立した装置ではなく、ロボットに含めるかどうかは議論の余地があるため、当該市場には含まない。


●放送市場
地上デジタル放送 当該放送事業者の「広告収入」およびNHK受信料を市場ととらえる。ただし、移動体受信端末向けの1セグメント放送(ワンセグ)は含まない。
衛星デジタル放送 BSデジタル放送市場は、受信料(NHKの場合)、視聴料金(民放の有料事業者の場合)から構成される。CSデジタル放送市場は、視聴者からの視聴料収入(初期加入料金、月額基本料金、月額有料番組視聴料金、PPV視聴料金)、広告収入(主として委託放送事業者)から構成される。
ケーブルテレビ 広告料収入、初期加入料金、有料番組視聴料金(パッケージおよび個別選択)、広告料、ホームターミナルのレンタル料金などで構成される。なお、ケーブルテレビシステムのデジタル化後には、PPVやVOD、双方向サービスなどからの収益が新たに発生することが期待されるが、ここでは市場に含まない。また、難視聴解消対策による収入やケーブルインターネット市場は含まない。



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