東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:嶋本 正、以下「NRI」)は、2011年3月15日に、社長直轄の「震災復興支援プロジェクト」を発足させ、3月30日以降、いくつかの提言や調査結果を発表してまいりました。震災復興に向けたNRIグループのこれまでの取り組みにつきましては、こちらをご覧ください。

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本プロジェクトの第6回提言は、「家庭における節電対策の推進」として、逼迫する東京電力管内の電力需給対策に向けた提言を取りまとめました。主な内容は、以下のとおりです。

■提言

NRIでは、この夏の東京電力(および東北電力)供給区域における節電対策を、より効果的に実施するために必要な“節電の呼びかけ”(節電プロモーション)施策の検討のため、生活者の節電対策等に関する意識と実態の把握を目的とした「家庭の節電と計画停電に関するアンケート調査」を、2011年4月初旬に実施しました(調査概要は図表1参照)。

その調査の結果、下記のことが明らかとなりました。

主な節電対策の効果の差

家庭で実施可能な主な節電対策を行うとして、いくつかの仮定をおいて1軒あたりの期待節電量を試算すると、合計で696Wになります(図表2)。一方、震災後の節電対策実施率から試算した、1軒あたりの想定節電量は371Wとなりました(図表3、図表4)。つまり、実績ベースの想定節電量は、期待節電量の約半分に留まっています。また、家庭でお金をかけずに実施できる節電対策の中では、「エアコン使用台数削減」が期待節電量が大きいにも関わらず実施率が低く、有効な節電プロモーションを実施することで、大きな追加節電効果が期待できることがわかりました(図表5)。

また、(1)エアコンの設定温度を上げるという節電対策と、(2)エアコンの使用台数を減らすという節電対策をそれぞれ行った場合、東京電力の供給区域全体での節電効果は、それぞれ(1)20万kW、(2)81万kWが見込めます(図表5)。

今夏、家庭での節電対策をより効果的に行うためには、単に「節電」を呼びかけるだけでなく、効果の大きな節電施策を念頭においた「節電プロモーション」が重要になると考えられます。

「計画停電」対象地域居住者と対象外地域居住者の節電意識の差

2011年3月に計画停電が実施された「計画停電」対象地域と、対象外地域での今夏の節電意識について調べたところ、「使用しないエアコンの台数」に見られるように、計画停電対象地域の生活者の方が、より積極的な節電対策をとろうとしていることが明らかになりました(図表7)。そこで、「計画停電」の経験の有無から生じる、節電対策への意識の違いを踏まえた「節電プロモーション」を検討する必要があります。

今後、電力需給緊急対策本部が4月末に発表する予定の政策パッケージに基づいて、家庭や個人に対する節電対策推進活動が行われることになりますが、家庭や個人が持つ潜在的な節電量を最大限引き出すためには、計画停電の経験の有無などの生活者の特性や、節電に対する意識の違いごとに、きめ細かな「節電プロモーション」を講じることが求められます。

NRIは今後とも、電力の需給対策および震災復興に向けた対策に関する提言を継続して行ってまいります。

なお、今回の提言の詳細は、以下をご覧ください。

/opinion/r_report/pdf/201104_fukkou6.pdf

エアコンとテレビの1世帯あたりの期待節電量試算の前提条件や試算方法に関する補足説明


【ニュースリリースに関するお問い合わせ】

株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 中山、小沼
TEL:03-6270-8100 E-mail:

【提言内容に関するお問い合わせ】

株式会社野村総合研究所 震災復興支援プロジェクト 伊藤、福地、木村
E-mail:

【参考資料】

図表1 「家庭の節電と計画停電に関するアンケート調査」概要
図表1 「家庭の節電と計画停電に関するアンケート調査」概要
図表2  主な節電対策を講じた場合の1世帯あたりの期待節電量
図表2  主な節電対策を講じた場合の1世帯あたりの期待節電量
図表3 主な節電対策の実施率
図表3 主な節電対策の実施率
図表4 期待節電量と実績をベースとした想定節電量
図表4 期待節電量と実績をベースとした想定節電量
図表5 期待節電量と実施率
図表5 期待節電量と実施率
図表6 エアコンに関する想定節電量
図表6 エアコンに関する想定節電量
図表7 エアコンに関する節電対策の実施意向
図表7 エアコンに関する節電対策の実施意向

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