東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:嶋本 正、以下「NRI」)は、2011年3月15日に、社長直轄の「震災復興支援プロジェクト」を発足させ、3月30日以降、いくつかの提言や調査結果を発表してまいりました。震災復興に向けたNRIグループのこれまでの取り組みにつきましては、こちらをご覧ください。

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このたび同プロジェクトでは、東北地域の振興と産業の再生に向けた提言として、「第7回提言 震災後のICTインフラ整備及びICT利活用のあり方」を取りまとめました。主な内容は以下のとおりです。

■提言

東北地方太平洋沖地震の経験を踏まえ、今後わが国は、災害にも強いICT(情報通信技術)インフラ整備を推進していかなければなりません。そこでの基本的な考え方は、総務省の「光の道」構想にもあるように、「技術中立性」と「設備競争の促進」であり、鍵となるのは、情報通信システムの“多重化”“冗長化”と“重層化”です。

固定通信、携帯電話、ケーブルテレビ、WiMAXなどの各事業者が、有線、無線、衛星などの多様なICTを組み合わせる“多重化”“冗長化”によって、それぞれの設備やシステムの耐災害性を高めるとともに、各地域において、事業者間・システム間の競争が行われることより、災害に強い“重層化”されたICTインフラが構築できます。

今回、SNSやツイッターなど、インターネットを使ったソーシャルメディアが、震災発生後の情報収集や伝達に大きな役割を果たしました。同時に、情報の信頼性担保や、情報の非対称性とそれに伴う情報弱者の発生という、新たな問題も浮き彫りにしました。災害対策関連機関には、各メディアの特徴やユーザー特性等を考慮しつつ、正確な情報を迅速かつ的確に伝達していくことが求められます。

地域ごとにきめ細かな情報を伝達する「地域情報メディア」として、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルやコミュニティFMの役割も重要です。また、電波の“ホワイトスペース”を活用した「エリアワンセグ放送」や「エリアメール」(携帯電話向け緊急地震速報)の活用など、多くの人が常に所持する携帯電話に対して、多様な情報配信手段を整備することが期待されます。

今後ICT産業は、防災対策の強化、省電力化、そして、経済成長の維持という各側面に貢献しなければなりません。防災対策としては「クラウド化の促進」によるデータとシステムの継続利用(可用性)の確保、省電力化としては「スマートグリッドの推進」によるきめ細かな電力需給調整、そして、経済成長の維持という側面では、ICT産業が被災地における「活力あるまちづくり」や「スマートシティ」などに深く関与し、その成果を全世界に発信していくことで、わが国の技術力、課題解決力、構想力をアピールしていくことが求められます。

ただし、ここで大切なことは、ICTはあくまでも“手段”であり、ICTを導入することが目的ではないということです。当該自治体の住民ニーズや課題に対して、関連主体と歩調を合わせながら、ICTが貢献できることを見極め、しっかりとやり抜くことが肝要です。

本提言は、ICTインフラ整備及び利活用の基本的な方向を示したものです。今後、野村総合研究所は、このテーマの深掘りを進め、継続的に検討の成果を公表していく予定です。

なお、今回の提言の詳細は、以下をご覧ください。

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【ニュースリリースに関するお問い合わせ】

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【提言内容に関するお問い合わせ】

株式会社野村総合研究所 震災復興支援プロジェクト 北、浅原、瀬良
E-mail:

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