東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:嶋本 正、以下「NRI」)は、2011年3月15日に、社長直轄の「震災復興支援プロジェクト」を発足させ、3月30日以降、いくつかの提言や調査結果を発表してまいりました。震災復興に向けたNRIグループのこれまでの取り組みにつきましては、こちらをご覧ください。

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このたび同プロジェクトでは、東北地域の振興と産業の再生に向けた提言として、「第10回提言 民間の資金・ノウハウを活用した復興事業の推進」を取りまとめました。主な内容は以下のとおりです。

■提言

東北地方太平洋沖地震とこれによる津波が生み出したストック(社会資本、住宅、民間企業設備)の被害総額は16兆円~25兆円と推計されています。被害を受けたストックの再建や復興事業において、PFI(Private Finance Initiative:民間資金を活用した社会資本整備手法)を活用することが二つの面から有効です。

ひとつは深刻化する日本の財政への配慮で、復興事業の推進と財政規律の維持を両立するためにPFIを積極的に活用し、政府として、政府資金の投下を抑えるために最大限の努力をしていることを、金融資本市場に示すことです。

もうひとつは被災自治体の業務負荷の軽減で、今後想定される膨大な復興関連事業の発注業務の負荷を抑え、被災者支援業務との両立を図るためにも、多くの人材を抱え、技術や経営ノウハウを有する民間企業を積極的に活用していくことです。

PFIは、適用するインフラや民間事業者の選定に時間がかかるため、現在行われている緊急対応段階の事業には適さないと考えられます。最低限のインフラ機能が回復し、本格的な再建を進めていく段階、あるいは、インフラや施設が完成した後の運営の段階に、インフラの利用料金の有無に応じて「独立採算型」や「サービス購入型」、独立採算型とサービス購入型を組み合わせた「混合型」といった手法をミックスしながら適用するのが効果的だと考えます。

なお、実際に現場で活用してもらうためには、以下の6点の工夫が求められます。

  1. 広域化とPFI活用の併用を通じた事業の効率化(図表)
  2. 政府による復旧・復興関連の予算や法案検討に助言を行うPFI専門機関の創設
  3. 現場に寄り添い、PFI等の様々な事業手法の活用を助言する支援機関の創設
  4. 残債処理という形での国による地方自治体への財政支援の実施
  5. 「志」ある個人の資金をインフラファンドに投入させる優遇税制の創設
  6. PFI法改正案の活用

復興を契機にPFIの活用が進めば、ここで構築された仕組みは、日本の強みを生かす有効な手段として可能性も広がっていくと考えます。こうした視点で、復旧・復興計画や政策および予算が策定されることを期待します。

図表 PFI活用と広域化を組み合わせた実施スキームのイメージ
図表 PFI活用と広域化を組み合わせた実施スキームのイメージ

なお、今回の提言の詳細は、以下をご覧ください。

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【ニュースリリースに関するお問い合わせ】

株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 中山、鈴木
TEL:03-6270-8100 E-mail:

【提言内容に関するお問い合わせ】

株式会社野村総合研究所 震災復興支援プロジェクト 福田
E-mail:

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