NEWS RELEASE

「マーケティング分析コンテスト2016」の受賞者を決定

~過去最多の82作品から、着眼点や結果の解釈に秀でた5作品を選出~

2017年01月13日
株式会社野村総合研究所

株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、「生活者の変化が広告にもたらすもの」をテーマとした、「マーケティング分析コンテスト2016」の最終審査を行いました。これまでで最も多い82件の応募作品の中から、厳正なる審査の結果、最優秀賞、優秀賞をそれぞれ1作品、佳作を3作品選出しました。
今回は、本コンテストの10周年記念として「2012年からの時系列データ」や「Webサイトへのアクセスログデータ」を提供したことにより、これらの膨大なデータをうまく活かす解析方法や分析結果が数多く寄せられ、極めてレベルの高いコンテストとなりました。

シングルソースデータを利用した分析コンテスト

本コンテストは、消費者の行動と企業の施策とが相互にもたらす関係や影響を「見える化」するサービス「Insight Signal(インサイトシグナル)*1」において、NRIが独自に収集したシングルソースデータ*2を参加登録者に提供し、マーケティング指標や分析手法に関する斬新なアイデアを募集するものです。さまざまな視点から生活者の購買要因の掘り下げが行われ、学術研究や企業の広告・マーケティング戦略に活用されることを目的として2007年度から毎年開催しており、今年度で10回目になります。

時系列データの特徴も活かしつつ、過去最多となる82件の応募

スマホアプリを始めとするさまざまなインターネット広告はもちろん、テレビの見逃し配信や録画視聴率測定の開始など、広告を取り巻く環境はここ数年で大きく変化しています。一方、生活者においても、経済環境はもちろん、購買チャネルや情報収集の方法など、生活様式が大きく変化しており、企業にとって生活者の行動分析はますます重要になっています。
このような変化を受け、今回は、2012年、2014年、2016年の時系列のデータも提供する試みを初めて実施しました。合わせて、生活者のWebサイトへのアクセスデータも提供しています。これらを活用して、「生活者の変化が広告にもたらすもの」をテーマとするマーケティング分析の作品を募集しました。
今年度のエントリー(参加登録)数*3は210件、応募作品数は82件に上り、後者は過去最高を更新しました。企業が単独で行う広告・マーケティング領域でのコンテストとしては、国内で最大級の応募件数です。

過去に類を見ない高レベルの作品が集まる中、着眼点や解釈に特徴のある5作品を選定

昨年11月の予備審査を経て、12月13日に審査員6人による本審査を実施し、「分析結果が有益」「分析ロジックやプロセスに優れる」「視点や仮説設定が斬新」「ビジネス実務への展開が可能」といった従来の視点に「時系列データの有効利用」という評価ポイントも加え、各賞を決定しました。今回は、甲乙つけ難い作品が非常に多く、当初予定していた3作品に2作品を加えて、最終的に5作品を選定しました。
阿部周造審査委員長(横浜国立大学名誉教授)は、「今年は例年にも増して参加者のレベルが高く、これまでなら優秀作品に選ばれてもおかしくない作品を予備審査の段階で落とさざるを得なかった。最終審査まで進んだ作品は、どれも着眼点や結果の解釈にひとひねりしているものが特徴であり、資料を読んでいて非常に楽しい作品が多かった。この研究が本コンテストだけで終わることなく、実践の場での活用や、学術論文としてより深い探求に進んでいってもらいたい」と総括しました。

入賞作品ならびに受賞者と、各作品の評価ポイントは、下記のとおりです。

最優秀賞

「非耐久消費財におけるテレビ広告の統合効果と年次的推移-階層ベイズモデルによるメタ分析&メタ回帰分析-」

専修大学大学院 文学研究科 心理学専攻

  • 北條 大樹(ほうじょう だいき)さん
  • 田中 利夫(たなか としお) さん
  • 杣取 恵太(そまとり けいた) さん
  • 坂本 次郎(さかもと じろう) さん

(審査員コメント)
「非耐久消費財全体について、商品カテゴリーごとにTV広告の効果があるかという点を解明している。3カ年の分析など、時系列データをうまく活用している点も高く評価できる」
「オーソドックスな枠の中という感じもするが、商品カテゴリー別、統合レベルでTV広告の効果を推定している点が評価できる。結果もよく書かれている」

優秀賞

「パッケージの効果測定-リニューアルとライン拡張のコンテクストに着目して-」

慶應義塾大学大学院 商学研究科 後期博士課程

河塚 悠(こうづか はるか)さん

(審査員コメント)
「分析の視点がユニークで面白い。3カ年のデータもうまく使っており、分析が丁寧。パッケージが変化しないブランドを入れても良いかと思うが、このオリジナリティの高さは評価すべき」
「パッケージの効果を消費者行動の研究の知見を踏まえて、かつ、消費者の異質性も含めて多面的に分析している。実務的にも有用な結果が得られている」

佳作

(1)「段階的潜在クラスモデルを用いた多年度分析-新商品の投入と浸透-」

慶應義塾大学 経済学部 経済学科

  • 小佐野 寛崇(おさの ひろたか)さん
  • 三谷 毅(みたに つよし)さん
  • 片岡 あまね(かたおか あまね)さん
  • 久保田 仁(くぼた じん)さん
  • 安田 萌々花(やすだ ももか)さん
  • 柳 博俊(やなぎ ひろとし)さん

(審査員コメント)
「段階的潜在クラスの妥当性は未知な部分があるが、マーケティングへのインプリケーションというよりは、膨大なデータに対するアプローチとして評価できる。結果もそれなりに面白い」

(2)「CMクリエイティブ特性が特定の消費者グループへの広告効果に及ぼす影響-ビール業界へのCM戦略の提案-」

明治大学 総合数理学部

  • 新井 啓太(あらい けいた)さん
  • 川崎 雄大(かわさき ゆうた)さん
  • 髙橋 恵美(たかはし めぐみ)さん
  • 酒巻 芳輝(さかまき よしき)さん

明治大学 商学部

岩田 翔(いわた しょう)さん

(審査員コメント)
「非常に地道にデータに向き合った努力には感服する。“特徴量”という定義も面白いし、丁寧に分析している。具体的な提案を行っている点も評価できる」

(3)「携帯電話のキャリア選択における広告の効果分析と広告出稿戦略の提案」

山形大学 人文学部

  • 比嘉 愛七(ひが まな)さん
  • 秋葉 拓哉(あきば たくや)さん

(審査員コメント)
「関与と解釈レベル理論を結びつけているのはやや無理があるが、消費者行動理論を当てはめて説明しようとする姿勢は評価したい。実践的であり、今後深掘りするのに面白い発見でもある」

コンテストの詳細については、下記の専用サイトをご覧ください。
▼「Insight Signal マーケティング分析コンテスト2016」
http://www.is.nri.co.jp/contest/

  • ※1Insight Signal(インサイトシグナル):
    加入企業が行う広告、PRなどのプロモーション施策について、NRI独自のデータを基に、NRIが分析・評価するサービスです。媒体選定、クリエイティブ作成の支援をはじめ、KPI設定やPDCA構築の支援も行います。
  • ※2シングルソースデータ:
    メディア別の広告効果を生活者の視点で評価することを目的に、同一の調査対象者に対して、多様なメディアへの接触状況とともに、商品・サービスの認知や購入意向、購入有無などを調査したデータです。シングルソースデータは、個人が特定される情報ではありません。なお、今回提供した3時点のシングルソースデータは、それぞれの回ごとに収集しており、調査対象者は同一ではありません。
  • ※3エントリー(参加登録)数:
    個人またはグループによる参加登録数を指します。NRIは、本コンテストへの参加登録者に対して、分析用のシングルソースデータを提供した上で、データの特徴と分析手法(統計ソフトの使い方)についての説明会を実施しました。

ご参考

コンテストの概要

タイトル
「マーケティング分析コンテスト2016」(第10回)
概要
野村総合研究所が収集した消費者マーケティングデータを提供し、データ分析による斬新なビジネスの法則、マーケティング指標等を導き、その内容を競います。
趣旨
本コンテストを通じて、さまざまな視点からの消費者の購買要因に関するデータ分析を行い、学術研究および企業の市場分析力の向上に寄与します。
募集期間
2016年4月12日~11月11日
対象
年齢、国籍、職業(社会人、学生)は一切問いません。
提供するデータ
3,000サンプルの同一調査対象者から、2012年3月1日~4月28日、2014年2月8日~4月5日、2016年1月30日~4月2日にわたって収集した、広告・宣伝メディアへの接触状況と商品購買行動に関するデータを、未加工のデータ(ローデータ)として提供します。
贈賞内容
最優秀賞:賞金20万円
優秀賞:賞金10万円
佳作:賞金5万円
※予定であり、該当者なしの場合もあります。
審査プロセス
(1)各審査員(6名)による予備審査(全作品)
(2)審査員一同によるディスカッション形式の本審査
審査委員
阿部 周造 (横浜国立大学 名誉教授)(審査委員長)
桑原 武夫 (慶應義塾大学 総合政策学部 教授)
清水 聰  (慶應義塾大学 商学部 教授)
西尾 チヅル(筑波大学大学院 ビジネス科学研究科 教授)
守口 剛  (早稲田大学 商学部 教授)
塩崎 潤一 (野村総合研究所 インサイトシグナル事業部 部長)

ニュースリリースに関するお問い合わせ

株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 坂、水谷

TEL:03-5877-7100

E-mail: kouhou@nri.co.jp

ソリューションに関するお問い合わせ

株式会社野村総合研究所 インサイトシグナル事業部

「マーケティング分析コンテスト2016」事務局 松本

TEL:03-5877-7396

E-mail: mac2016@nri.co.jp

当リリースに掲載されているあらゆる内容の無断転載・複製を禁じます。すべての内容は日本の著作権法及び国際条約により保護されています。

Copyright (c) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

Inquiries : webmaster@nri.co.jp

一覧に戻る

ニュースに関するお問い合わせ

株式会社野村総合研究所
コーポレートコミュニケーション部

TEL:
03-5877-7100
(移転に伴い変更となりました)
E-mail:
kouhou@nri.co.jp