表紙

野村総合研究所 前原孝章・川元麻衣子・石田樹生 著
東洋経済新報社発行 2011年3月31日
定価:本体1,700円+税 四六判・194ページ
ISBN978-4-492-76198-4 ハードカバー

電子化は何をどう変えるのか?
海外の先進事例、技術動向、市場予測、映像・音楽との比較、関連業界への影響までNRI気鋭メンバーが大胆に読み解く未来図

【著者インタビュー】

前原 孝章

冷静な議論のうえで、電子化メリットの模索を

電子書籍化の動向を長く見続けてきた著者が、電子書籍が関連業界におよぼすインパクトやメリットをまとめました。サービス動向や技術動向、海外の先行事例や今後の市場予測なども掲載。出版や書店、コンテンツ、配信、印刷など、コンテンツビジネスに携わる人々は、書籍の電子化とどう向き合っていけばよいのか。今後の戦略を考えていくうえでも必読の書です。著者に執筆の背景を聞きました。

【プロフィール】  前原 孝章
野村総合研究所ICT・メディア産業コンサルティング部主任コンサルタント。専門はエレクトロニクス、ITソリューション、ネットサービス、情報通信分野における戦略立案、事業支援。NRI入社以来、コンテンツ業界を一貫して支援。書籍の電子化に関するビジネス動向を追い続けている。
Q 本書を出した理由を教えてください。
NRIのコンサルタントとして、ハードウェア端末を扱うエレクトロニクス企業や、音楽、映像、書籍を扱うコンテンツ企業、通信インフラ関連企業の支援をしてきました。書籍の電子化に関する調査を行い、海外の先行事例や技術動向なども追ってきました。こうしたなかで蓄積した知見をもとに、書籍の電子化によってどんな変化が業界に起きるのか、まとめたいと思ったのです。書店や出版社、IT関連企業の方々や、コンテンツビジネスにかかわる方々にはぜひ読んでほしいと思います。
Q 特にどんなメッセージを込めていますか。
書籍の電子化に関しては、出版社、書店、印刷会社などさまざまなプレイヤーがかかわっています。そのなかで、若干感情的でネガティブな議論も起きています。たとえば電子書籍化によって書店がつぶれるのではないか、という話がありました。しかし、これから電子書籍を購入する層をきちんと分析すれば、今まで書店を利用していた人たちが即座に電子書籍に移っていくわけではないことがわかります。データや事例などを検証し、冷静に議論を行って、電子書籍化によるメリットを、プレイヤーの誰もが享受できるかたちでビジネスを模索してほしいと思っています。
Q 書籍の電子化に関して、現在の状況をどうとらえていますか。
昨年から大手出版社が人気の高いコンテンツをどんどん電子化しはじめており、書籍の電子化は一気に進んでいくと見ています。震災の影響はあるものの、電子化が止まることはないはずです。米国では成長の初期段階をすでに過ぎ、電子書籍の市場は順調に拡大しています。フランス、ドイツ、中国、インドでも、書籍の電子化は活発に進んでいます。日本もこの変化を追いかけていくことになると見ています。
Q 最後に、前原さんはどんな電子書籍を楽しんでいますか。
僕の場合、iPadでマンガをたくさん読んでいます。マンガもどんどん電子化されていますね。特に最近は、新しくて人気のあるマンガの電子版が出されるので、気になるものを見つけると、つい購入してしまいます。しかも、シリーズを一気買いです。iPadの書棚には、すでに100冊を超えるくらい並んでいます。

【主要目次】

第I部 電子書籍市場の現状
第1章
電子書籍に関する取組みの歴史
第2章
国内外の消費者向け電子書籍サービス動向
第3章
教育分野における電子化
第4章
法人内での電子書籍の利用
第5章
電子書籍に関わる技術動向
第II部 日米間またはコンテンツ間の比較による電子書籍の特徴
第6章
日米比較
第7章
映像・音楽の電子配信との比較
第III部 電子書籍市場の今後と関連業界への影響
第8章
電子書籍市場規模予測
第9章
関連業界への影響