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―2016年「ユーザー企業のIT活用実態調査」の結果から (前編)

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日本企業のデジタル化に向けて
―2016年「ユーザー企業のIT活用実態調査」の結果から (前編)

戦略IT研究室 有賀 友紀

2017/07/31

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野村総合研究所(NRI)では、国内の売上高上位企業のCIO(最高情報責任者)またはそれに準じる役職者を対象として「ユーザー企業のIT活用実態調査」を継続的に実施しています。かつて、業務プロセスの改革に焦点があたっていた「情報化」と異なり、今日の「デジタル化」はビッグデータ解析やAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)といった情報技術の進化により、事業の中枢である商品・サービスに活躍の場を移しています。2016年の調査からは、日本企業のデジタル化に関わる推進体制の現状が浮き彫りになりました。

 

デジタル化推進のための役職を置く企業は1割、ただしその7割はCIOが兼任

 

欧米では、デジタル化に取り組む専任の役員を置く企業が増えています。グローバル企業を対象とした欧米の調査では、調査によって異なるものの2割程度の企業がCDO(chief digital officer:最高デジタル責任者)と呼ばれる役職を設置していると報告されています。また、全社の技術戦略を担当するCTO(chief technology officer:最高技術責任者)と呼ばれる役職を置く企業もあります。

 

今回のNRIの調査では、デジタル化の推進について責任を持つ役職(CDO、CTOなど)の設置についてたずねました。その結果、回答企業の10.8%がこれらの役職を置いていました。しかし、そのうち72.5%(全体の7.9%)はCIOと同じ方がこれを担当していると答えており、CIOと別の方が担当している企業は全体の2.8%にすぎませんでした。さらに、専任の役員を置いていると答えた企業は全体の1.1%(該当設問の回答企業471社のうち5社)にすぎませんでした。

 

デジタル化の推進について責任を持つ役職の設置について

 

デジタル化へのシフトを加速させることが必要

 

またCIOがデジタル化に責任を持つと答えた企業について、CIOがデジタル化関連の活動に時間をかける割合を集計したところ、その平均は16.9%(N=30)にすぎませんでした。従来の情報化とデジタル化とのバランスは、情報化の方に大きく傾いていると言えそうです。

 

効率化や統制といった観点での情報化と、商品戦略やサービス戦略の観点でのデジタル化では、目標の設定、評価、人材やパートナーシップのあり方など、多くの面で考え方が異なります。役員クラスにCDOのような役職を設置することには、従来の情報化の考え方に捉われず、事業戦略の観点からデジタル化を進められるという利点があります。また、CIOが双方の役割を担う場合であっても、今後はデジタル化により多くのコミットメントが求められると言えるでしょう。

 

後編記事はこちら

デジタル化時代におけるIT部門の役割とは?―2016年「ユーザー企業のIT活用実態調査」の結果から(後編)

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