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Z世代の“SNS疲れ”から生まれる一人行動ニーズ

~SNSは若年層における情報収集のメインツールにもなっている~

2022/02/02

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概要

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    野村総合研究所(NRI)では、消費者の価値観・行動変化を定期的に捕捉するため、毎年12月に全国約3,000人を対象にしたインターネット調査「生活者年末ネット調査」を実施している。

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    今回テーマの一つとした「インターネットによる情報収集」では、GoogleやYahoo!等の検索エンジンを使用した従来からの情報収集から、SNSを利用した情報収集へと、この5年間で変化が見られており、特に1990年代後半以降に生まれたZ世代と呼ばれる若年層(本調査では15歳~25歳で定義)において、SNSがメインの情報収集ツールになりつつある。

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    SNSで情報収集を行う主な理由は、最新の情報を「リアルタイム」で収集したり、投稿者による「生の声」、話のネタになるような「面白い情報」を得たりすることである。SNSツールによって、情報収集理由の特徴が異なるため、企業がSNSを使ったマーケティング活動を行う上では利用者側の使い分けやニーズにマッチした訴求をする必要がある。

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    Z世代にとってSNSは無くてはならないツールとなっているが、Z世代では50%(女性においては61%)の人がSNS疲れを起こしており、さらにSNS疲れを起こしている人の84%は、「進んで一人で行動する」ことがあると回答している。背景には、スマホ活用によって一人行動をしやすくなったことが考えられるが、他者とつながることからの解放ニーズの高さからも、一人行動にはビジネスチャンスが埋まっている。

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    ただし、Z世代でも女性層では一人で行動することへの抵抗感は高く、一人行動は浸透途上である。女性でも気兼ねなく安心して一人行動ができる環境を整えていくことや、身近なインフルエンサーが一人行動の良さや体験を伝えていくことなどで女性の一人行動を支援することで、同時にSNS疲れという課題への対応につながれば、社会的にも意義があるものとなる。

執筆者情報

  • 林 裕之

    マーケティングサイエンスコンサルティング部

    主任コンサルタント

  • 森 健

    未来創発センター

    グローバル産業・経営研究室長

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