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iDeCo(個人型確定拠出年金)

individual-type Defined Contribution pension Plan

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iDeCo(個人型確定拠出年金)とは

今回のキーワードは昨今、新聞等のメディアなどでも目にすることが多くなったiDeCoを取り上げます。
(読み:イデコ)

iDeCo(イデコ)はindividual-type Defined Contribution pension Planを省略したもので、個人型確定拠出年金の愛称です。また、「i」には「私」という意味が込められており、自分で運用する年金の特徴を表しています。

確定拠出年金は、2001年(平成13年)10月から「確定拠出年金法」の施行によって開始された年金制度です。拠出された掛金が加入者ごとに明確に区分され、掛金とその運用収益(※)との合計額を基に年金給付額が決定されます。企業の事業主が個々の従業員のために掛金を拠出する「企業型」と個人が掛け金を拠出する「個人型」があり、後者の個人型確定拠出年金をiDeCoと呼びます。

iDeCoの加入者はこれまで自営業者の方などに限られていましたが、2017年(平成29年)1月から、専業主婦(主夫)や企業年金加入者、公務員も含め、基本的に60歳未満のすべての人が加入できるようになりました。

注)企業型確定拠出年金の拠出上限を引き下げることを規約で定めた場合、個人型確定拠出年金の加入が可能になる。 出所)厚生労働省「確定拠出年金法等の一部を改正する法律案(概要)」等よりNRI作成

※運用手段の選択は、加入者自身の判断で行います。また、運用状況によっては損失が出ることもあります。

iDeCoを取り巻く現状および今後

対象者拡大により新たなiDeCo利用者が増える可能性もあることから、様々な金融機関は口座管理手数料を無料にしたり、選択できる運用商品や該当Webページを拡充するなどの対応を進めているようです。

一方、直近のNRIの調査結果(※)を見ると、確定拠出年金に加入していない人の中で同制度の内容をある程度知っている人は13.9%で、この中でiDeCoに加入したいと考えている人は39.2%(全体の5.5%)でした。また、この人達の中で加入手続きの概要を知った後でも加入したいと考える人は67.3%でした。これは確定拠出年人に加入していない人の中でiDeCoに加入したいと考えているのは3.7%しかいないことを意味しています。また、加入意向がある人のうち6割の人が商品の選択や配分を自分で決めるのは難しいと感じています。

iDeCoが広範囲に普及していくかは楽観視できませんが、金融機関の多くの店舗で確定拠出年金の紹介が可能となる条件の整備や申込手続きの簡素化、iDeCo加入者に提供する投資学習コンテンツの準備が進められています。このような対策が着実に実施されることで、多くの人が老後の備えとしての資産形成を気軽に行う環境が整い、iDeCoは徐々に普及していくものと期待されます。

※NRI 個人型確定拠出年金に関するアンケート調査(2016年10月)

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