KPI(重要業績評価指標)とは
業績管理評価のための重要な指標。KPIを正しく設定することは、組織の目標を達成する上で必要不可欠である。
(読み:ケーピーアイ)
KPIとは、組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標を意味し、達成状況を定点観測することで、目標達成に 向けた組織のパフォーマンスの動向を把握できるようになります。仮に、目標値からギャップが生まれた場合には、組織行動が当初想定の方向に向かっていない ことを意味し、活動の修正が必要です。
日常業務にも設定できる
通常、KPIというと、EVAや営業利益率といった会社全体での財務指標がまずイメージされがちですが、必ずしもそれだけではありません。
例えば、あるSI企業では、既存顧客からの売上拡大を目標とする営業部門に、顧客訪問回数・勉強会開催回数やクレーム発生件数といったKPIを設定し、個人の実績評価とリンクさせています。また、バランス・スコアカード(BSC)の枠組みでは、財務・顧客・内部プロセス・組織学習に合わせてバランスよくKPIを設定することが重要です。
わかりやすさと納得感
KPIを用いてマネジメントする際にしばしば起こる問題としては、苦労してKPIを設定したものの、KPIがあまり意識されずに行動されてしまうことがあげられます。これは、そもそもKPIが複雑すぎたり、目標とKPIの因果関係の希薄さ、KPIの趣旨徹底の甘さが原因になっていることが多いようです。
このような状況に陥らないためには、KPIの数を多くしないことが重要です。一組織・個人に設定するKPIの数は3~5個が適当とよくいわれます。最大でも10個程度で、それ以上になるとたいていの人は理解できなくなってしまいます。また、組織目標・戦略の変更に応じて、KPIを柔軟に変更することが重要です。時間の経過とともにKPIと目標との因果関係が薄れ、KPIが形骸化してしまうことが多いからです。従業員の理解促進のために、教育プログラムを実施したり、KPI設定プロセスに参加してもらったりすることも重要になります。