コ・クリエーション戦略とは
顧客や企業ネットワークの力を活用して、顧客の経験(Customer Experience)の価値を高める新たな商品やサービスをつくり出す差別化戦略。
コ・クリエーション戦略は、米国ミシガン大学のC・K・プラハラード、ベンカト・ラマスワミの両教授によって提唱された、顧客参画を通じて新たな価値創造を行うことで他社と差別化する企業戦略です。
「顧客の経験」が価値
従来の戦略は、企業の視点から商品・サービスをつくり出し、顧客に提供するという価値提供の考え方に立っています。しかし、コ・クリエーション戦略は、顧客とともに、商品・サービスだけでなく、「顧客の経験」までを含めて価値創造することで、差別化します。
例えば、顧客参加型の商品開発はコ・クリエーション戦略の一例ですが、できあがった新しい商品・サービスの価値だけでなく、顧客がその開発の過程に参画したことで得られた経験自体も価値として認められるように、ビジネスプロセスを設計・変更します。
ネットワークの力を経営資源に
コ・クリエーション戦略では、一人ひとりの顧客や会員組織、mixi(ミクシィ)やセカンドライフのようなインターネット上のコミュニティ、仮想世界などが持つ、アイデアやノウハウ、口コミの力を企業の力として借ります。
また、顧客の経験価値を高めるための環境整備・仕組みづくりには、自前主義にこだわることなく、他の企業やNPOなどの参画も仰ぎます。
顧客・企業双方のネットワークを構築して自社に不足する経営資源を補うことで、従来にない価値をよりすばやく創造することが可能になるのです。