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ディープラーニング(深層学習)

Deep Learning

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ディープラーニングとは

ディープラーニングとは、データの背景にあるルールやパターンを学習するために、多層的(ディープ)に構造で考える方法です。
一般的なデータ分析は、入力データ(インプット)と出力データ(アウトプット)の関係を直接分析しますが、ディープラーニングは、中間層と呼ばれる構造を設け、さらに多層化することで、データの背景にあるルールやパターンを考えることができます。

ディープラーニングの類義語としては、「AI(人工知能)」と「機械学習」があります。概念の広さでいうと、AI>機械学習>ディープラーニングという関係です。
AIは概念が広いため明確な定義はありませんが「人工的につくられる知能」と言えます。人工的な知能は、大量なデータの背景にあるルールからつくられます。このルールを、機械(コンピューター)を用いて発見する方法が機械学習です。さらに、機械でルールを発見する場合でも、ルールの構造をコンピューターに教えておく必要があります。ルールの構造の1つに「多層化する工夫」があり、ルールの構造を多層的にすることで、より正しいルールを見つけようという考え方がディープラーニングです。ディープラーニングは機械学習の中の1つの手法です。

ディープラーニングの特徴

ディープラーニングは、入力層と出力層の間に、中間層(隠れ層ともいう)を設け、さらに中間層を多層化して学習します。層を増やすことで、情報の複雑さに対応できるようになり、データの分析精度が向上することが特徴です。
ディープラーニングの活用事例として「手書き文字認識」があります。例えば「3」という手書き文字をAIが認識する場合も、手書き文字の領域を分解し、多層化して判断基準(ルール)を見つけます。2×2に分割して考えた場合、左上のブロックは、「右肩上がりの線が多い」「左下が途切れている」ことが、「3」という数字の特徴と判断できます。さらに、これらの特徴を詳細化するために、左上のブロックを2×2に分解してルールを見つけます。「右肩上がりの線が多い」ため、左上ブロックの左上マスでは「半分だけ文字がある(黒い)」ことや、「左下が途切れている」ため、左上ブロックの左下のマスは「空欄なこと」ことなどがルールとなります。
このように多層化してルールを見つけることで、より正確なルールを導出できます。

ディープラーニング(画像認識の例)

ディープラーニングの活用範囲

1)画像認識

画像を入力して、その特徴を中間層として構造化し、それが何の画像なのかを判断します。手書き文字認識、顔認証、Web上の検索、医療検査、自動運転などが応用範囲です。

2)音声認識

音声を入力として、テキストとして出力したり、発声している人を識別します。スマートスピーカーやバーチャルアシスタント(Siriなど)に活用されています。

3)自然言語処理

人間が日常的に使う言語(書き言葉・話し言葉)をコンピューターに処理・理解させる技術です、自動翻訳、ブラウザーの検索、コールセンターでの問い合わせ対応などに活用されています。

4)異常検知

ロボットなどの取り付けられたセンサーから得られるデータから、過去のデータと比較して異常の兆候があるかどうかを判断します。製造現場などによる故障や異常動作の検知などに活用されています。

5)その他

囲碁や将棋の世界においてプロ棋士と対等に戦えるAI、金融トレーディング(投資タイミングの判断)などの分野でもディープラーニングが活用されています。

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