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デジタル資本主義

Digital Capitalism

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デジタル資本主義とは

デジタル技術を活用して、差異を発見・活用・創出し、利潤を獲得することで資本の永続的な累積を追求するシステム。

デジタル資本主義は、商業資本主義、産業資本主義に続く、資本主義の第三段階です。現在、労働力を価値の源泉として18世紀以降続いてきた産業資本主義から、デジタル化された情報が価値の源泉となる「デジタル資本主義」へと経済システムの構造転換が進んでいます。デジタル資本主義では、生産者側ではなく消費者側の視点、言い換えると生産ではなく利用や効用から産業を再定義することが必要となります。

デジタル時代の新しい価値基準

世界のGDP成長率は低迷を続けているにもかかわらず、多くの国で生活者の満足度が高くなっているという、NRIを含め世界の各種機関が実施した調査結果があります。これはGDPが捕捉できない『消費者余剰』(消費者が最大限支払ってもよいと思う支払意思額と実際の価格の差。金額には表れない消費者の利便性やお得感)が、デジタルサービスによって非常に大きくなっているためです。デジタル資本主義では、こうした消費者余剰も含めた総価値で経済社会を評価する必要があります。

既にデジタル資本主義への移行は進んでいる

消費者余剰が増えると消費者は豊かさを実感します。消費者余剰は主観的でGDPには表れない指標ですが、ある経済モデルを使って無料のデジタルサービスが生み出している消費者余剰を試算したところ、日本では42兆円、GDP比で見ると約8%に当たります。これを1つの参考値とすれば、日本経済はすでにデジタル資本主義に移行してきていると言えます。

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