プロパティ・マネジメントとは

不動産オーナー、アセットマネージャーに代わって、個別不動産の資産価値を向上させるために管理・運営すること。

不動産投資における所有と経営の分離という考え方から、所有する不動産全体の資産効率を高めるアセット・マネジメント(AM)と不動産価値の維持・向上と不動産賃貸収益の最大化を図るプロパティ・マネジメント(PM)の概念が導入されました。

BM、LM、CMを包括する概念

PMは、機能から、ビルディング・マネジメント(BM)、リーシング・マネジメント(LM)、コンストラクション・マネジメント(CM)に分解できます。PMというと、BM、LM、CMを含む一体化した概念として捉えるのが一般的です。

しかし、日本では、外資系の投資運用会社がPMの概念を導入する前から、類似する建物管理や賃料回収などが行われていました。このため、建物管理=PMと捉え、BM単独あるいはBM、CMを指してPMと呼ぶこともあります。米国でも、PMというとLMを含まないのが一般的です。

PM能力が試される時代に突入

従来、日本のPM会社には、物件の運用実績を伝えるレポーティングが主に求められ、BM、LM、CMは軽視されてきました。そのため、PM業界は差別化が難しく、厳しい価格競争に陥っていました。

しかし、不動産の流動化・証券化の進展により、より高い賃料が得られ、安定した稼動を見込める総合的な管理・運営能力が求められる時代に突入しています。

今後、PMでは、賃料保証やマスターリース(借り上げ)ノウハウ、中長期修繕計画作成能力や改善提案能力等、BM、LM、CMが一本化した総合的な能力が重要になると考えられます。

プロパティ・マネジメント(PM)と各機能の関係

プロパティ・マネジメント(PM)と各機能の関係