CONTENTS
- 開発を取り巻く環境変化と各業界の取り組み
- 商品魅力向上と効率化を実現するためのモジュール開発
- 日系メーカーで課題となるモジュール開発の定着とその対応策
要約
- 製品・サービスの領域では、個別顧客のニーズに合わせた選択可能性が付加価値の源泉となってきており、ものづくりの領域においては製造者の供給する製品の多様性の問題として浮上してきている。
- 省人力化やオペレーション効率化に対し親和性の高いモジュール開発の発想は、開発スピードの加速化とリソース逼迫への対抗策として有効。実際に、2009年時点で、世界時価総額トップ10の企業のうち9社はモジュール型であり、日本勢もモジュール開発の再考を迫られる時代となっている。
- モジュール開発をいち早く導入した欧米では、単なる部品の共通化ではなく、部品間のインターフェースを明確に定義するという設計上の制約を加えることで、部品を入れ替えた際に、他の機能に影響を及ぼさないような組み合わせ開発を実現している。
- それらの設計のモジュール化は、業務プロセスを整えることにもつながり、結果として、開発アウトソースの拡大やIoTを用いた生産自動化の動きへとつながっている。
- しかしながら、欧米と開発文化の異なる日系メーカーでは、設定したモジュール開発が定着せず、数年後に廃れていくといった課題も見られる。中長期的な戦略をアーキテクチャーに組み込むとともに、現場の開発力・自主性とのバランスの下に現場のモチベーションを下げない業務設計とガバナンスの仕組みをうまく作り上げることが重要である。
- そのためには、フロントローディング開発への移行、機能横断組織の設計、現場定着を促す仕組みやツールを同時に導入することが求められる。
PDFファイルでは全文お読みいただけます。
執筆者情報
※組織名、職名は現在と異なる場合があります。
購読に関するお問い合わせ先
年間購読をご希望される方は、下記問い合わせ先へお願いします。
NRIフィナンシャル・グラフィックス
戦略マーケティング部
Mail : chiteki-dokusha@nri.co.jp
Tel:03-5789-8251(平日9:30~17:00) Fax:03-5789-8254
※FAXでのお問い合わせは下記お申し込み用紙をご使用ください。