CONTENTS
- 競争環境の変化と収益モデルのパラダイムシフト
- 感性価値創出に向けたデザイン主導の製品開発プロセス構築
- 数あるブランドの中から自社ブランドが選ばれるための「付加価値開発」
- 今後に向けた提言
要約
- アジアの新興家電メーカーとの価格競争激化に伴い、日本の家電メーカーは機能性に頼らない新たな製品付加価値の創出が求められている。
- 市場が成熟化する中で、成長戦略としてカスタマイゼーション追求のオプションを選択すべきである。「どのようなライフスタイルを提供するか」「どのような保有の喜びを提供するか」という視点で、スペックに縛られない多様な価値創出が可能であり、かつ数字で測れない価値であるために、プライスを自由に設定しやすい。
- 顧客の細かいニーズに応えるカスタマイゼーションは、デザインによるライフスタイル提案と、ブランド・製品のストーリー性による保有の喜びの提供およびファンの獲得という2つのアプローチがある。
- 昨今ではデジタルマーケティングの進展で、顧客ニーズをきめ細かく把握できるようになっているため、個々のニーズにマッチした幅広いカスタマイズが鍵となりつつある。
- 実行にあたり、技術主導の製品開発からデザイン主導の「付加価値開発」への転換が求められる。感性価値意識を社内に浸透させるステップから始まり、本社直轄のデザイン部門によるスペックからデザインへの翻訳に基づく機能美の実現を目指す。
- さらに、数あるブランドから自社ブランドが選択されるための「付加価値開発」に向けては、軸となるブランドストーリーの構築が必要であり、とりわけ日本の企業は自社固有の歴史と伝統を前面に打ち出すべきである。ブランド部門とデザイン部門、マーケティング部門の連携により、川下の顧客にまでブランドストーリーを届ける基盤を構築すべきと考える。
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