CONTENTS
- 輸入代替政策がもたらす市場魅力度の向上
- 輸入代替政策がロシア経済に与える影響
- 家計消費によって支えられているロシア経済
- 消費財企業の進出に追い風になる地域偏在化が進む人口(消費市場)
- VUCA時代に求められる海外地域戦略の再考
要約
- 輸入代替政策の推進により、ロシアの生産活動の中間投入における輸入比率は徐々に低下しつつある。特に、「衣料品」「機械」「電機」「電子・通信機器」「医療機器」「自動車」「船舶・航空機」で顕著である。
- 輸入代替政策により、ロシア経済には1 兆3500億ルーブル( 2 兆3550億円)程度の誘発効果が推計される。また、6300億ルーブル( 1 兆1000億円)程度の給与の増加(家計部門の収入増加)が期待できる。
- ロシア経済は、一見、資源依存度が高いようであるが、分配面から見ると家計部門の比率が60%前後となっており、家計消費に牽引されている。
- ロシアでは人口が大都市に集中し、また、近年、特定の大都市に人口が流入している。これらのことから、ロシアの消費市場は今まで以上に偏在化する。日本の消費財企業も偏在化した成長都市に焦点を当てるべきである。
- 中国の経済成長、米国のトランプ政権誕生により、世界の変動性(Volatirity)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧さ(Ambiguity)(VUCA)は増大している。ロシアはその中で、相対的にVUCAの度合いが小さくなってきている。
- 18世紀のロシアは欧州の成熟経済大国であった。ソ連崩壊後の混乱期を経て、プーチン大統領の長期政権の中でようやく成熟経済大国として復活しつつある。先入観抜きで、ロシアビジネスの可能性を再検討する時期にきている。
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