CONTENTS
- デジタルUXの定義と支える技術
- デジタルUX技術活用の課題と取り組む意義
- 「おもてなし」におけるデジタルUXの活用方法と効果
- 「匠の技」におけるデジタルUXの活用方法と効果
- デジタルUX時代に向けて企業が取り組むべきこと
要約
- 近年、デジタル空間を活用したVR(Virtual Reality:仮想現実感)などの技術が注目されている。本稿ではデジタル空間での利用者の体験を「デジタルUX」と定義するが、デジタルUX技術の特徴は圧倒的な臨場感であり、ビジネスでの活用が今後期待される。
- デジタルUX技術のビジネス活用としてさまざまな取り組みが始まっている。海外では、まるで本物の百貨店のようなバーチャル店舗を作ったり、工場設備の制御に活用したりする事例も出てきており、巨大IT企業も取り組みを本格化している状況である。
- 一方で、筆者はさまざまな活用事例を調査しながらも、何か物足りなさを感じた。その物足りなさとは、日本の強みである「おもてなし」「匠の技」である。これらは形式知化が難しい体験的な領域によって支えられている。体験技術をもっと活用するべき領域である。
- デジタルUX技術が持つ臨場感を活用することにより、「おもてなし」では、観察・感動・関係づくりにおいて、リアルの世界における課題を乗り越えることができる可能性がある。「匠の技」では、技能・技法・継承において、現場の熟練者のノウハウを共有したり、後世に伝承したりするのに活用できる可能性がある。
- デジタルUXを活用するためには、現場の顧客担当者や熟練作業者の暗黙知をいかにデジタル化するかを考えることが鍵となる。しかし、現場のノウハウをデジタル化することが最終ゴールではない。人にしかできないことに注力できるようにすることで、日本の強みをさらに高め続けることが重要である。
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