CONTENTS
- 米国事例から浮き彫りになる3つの競争軸
- 「日常へのアクセス競争」という軸
- 「エコシステム間競争」という軸
- 「人×マシンで付加価値競争」という軸
- デジタル化競争の構図
要約
- 米国の金融業界における事例から、デジタル環境下で新たに浮き彫りになってきた競争軸を3つ提示する。1つ目は「日常へのアクセス競争」、2つ目は「エコシステム間競争」、3つ目は「人×マシンで付加価値競争」である。
- 「日常へのアクセス競争」では、顧客の日常をデジタル環境で取り囲むように、金融機関によるアプリ攻勢が始まっている様子に注目する。顧客が金融に関するニーズを意識する前の状態にアクセスして、資産運用の習慣化を促したり、突発的なニーズを拾い上げたりすることが重要になっている。
- 「エコシステム間競争」では、金融業界における「フリー」競争の動向に注目する。特定のサービスの価格競争力を測る上で、個々のサービスの付加価値だけでなく、そのサービスがどのエコシステムに属しているかがより重要になってきている。
- 「人×マシンで付加価値競争」では、営業担当者の活動をシステムで強化する事例とハイブリッド型ロボアドバイザーの事例に注目する。人とマシンをうまく組み合わせることで、これまでアプローチできなかった顧客へのアクセスが可能となり、結果として市場拡大につながっている様子を確認する。
- 3つの競争軸のうち、「日常へのアクセス競争」と「エコシステム間競争」は相互に強化し合いながら、結局はプラットフォーマー総取りとなる世界をイメージさせ、多くの金融機関にとって夢を描きにくい状況となる。これに対して、「人×マシンで付加価値競争」の軸に沿った各社の工夫こそがその対抗軸になり得る。
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