CONTENTS
- 人材・組織統合とガバナンスの問題点
- 問題解決の方向性
- 先行事例
- 課題解決の要諦
要約
- 日本企業のM&AとPMI(Post Merger Integration:M&A成立後の統合プロセス)において、人材・組織統合はガバナンスを確立する上で最も重要な問題だ。被買収企業に対する統治を進める際に、法令順守などのコンプライアンス、戦略統合など、すべての基盤となるからである。それらを実行する際の問題点である、①不十分な組織風土・文化の理解、②不明確な意思決定プロセス、③戦略に対する納得感不足、④重要人材の流出、について述べる。
- PMIを成功させるための礎は人材・組織統合とガバナンスにある。ガバナンスの統合には、①責任権限の明確化、②徹底した可視化(透明性の確保)、③主体性・当事者意識の向上、人材基盤の強化には、④価値観の共有、⑤重要人材の可視化と育成の仕組みへの落とし込み、がそれぞれ重要な論点となる。
- 先行事例として、オムロン、サントリー食品インターナショナル、日立製作所、コマツについて紹介する。
- 課題解決の要諦として、PMIを成功させるためのガバナンス強化、さらにはそれを実現するための人材基盤、組織統合を進めるために、事例からの示唆を基に、①経営者のコミットメント、②被買収企業の企業文化に鑑みたPMIの設計、③理念の統合、④事業を通じた理念の実践と共有の場作り、⑤目標設定と進捗状況の可視化、について説明する。
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