CONTENTS
- 開かれた政治・腐敗との戦いと民主化
- ジョージアの投資環境と誘致政策
- ジョージアの各産業の概要と投資機会
- ユニークな特徴を活かした事業機会への期待
要約
- ジョージアは、2003年11月のバラ革命をきっかけに平穏に政権交代し、ミヘイル・サアカシュヴィリ氏が首相に就任した。サアカシュヴィリ政権下では、今まで蔓延していた賄賂などの政治的腐敗からの脱却と民主化が進められ、同国に民主主義が定着した。しかし、隣国ロシアとの間では、アブハジア、南オセチアの紛争問題を抱え、軍事的緊張の問題があり、過去50年以上平和であったことのない国である。
- ヨーロッパとアジアの間に位置するジョージアは、地理的な立地を活かした外交政策により多くの地域に向けたオープンな政策をとってきた。世界銀行の「Doing Business」では2019年6 位(18年9 位)と上位に位置し、外国企業にとって事業における手続き面の簡便さや税金の種類の少なさなどが魅力となっている。しかし、人口370万人ほどの小国であり、マーケットとしては小さく、現地でのビジネス展開にはまだハードルがある。
- 主要産業は観光と農業(ワイン)である。特にワインは世界最古の8000年の歴史を持つというユニークな特徴があり、美しい自然や世界遺産などの観光資源を活かした観光政策を強化している。観光は世界的にも成長分野であり、日本も外国人の受け入れなど工夫と強化をしてきた分野である。その経験やノウハウはビジネスとしても貢献できるものも多い。
- また、安価な電力を利用した仮想通貨のマイニングなど、IT分野においても面白い地域である。そして、何より黒海に面した貿易に有利な立地や英語が通じる点に関しては、コーカサス地域の近隣国との関係が比較的良好であることからも、地域全体と連携したビジネスを展開できる可能性がある。
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