CONTENTS
- バリューベース・ヘルスケア興隆の背景
- ステークホルダーの行動変容
- 医療機器メーカーに迫るパラダイム・シフト
要約
- バリューベース・ヘルスケアは、医療サービスの「実際の費用対効果」を最大化することに着目する医療のあり方である。マクロ環境変化により加速する医療費増大、疾病構造の変化、保険の普及拡大、を背景として持続可能かつ高品質な医療実現のために、実装が目指されている。
- 医療を取り巻く各ステークホルダーは、バリューベース・ヘルスケアの実現を目指して、①「患者の主観的状態」にも注目するようになる、②「実際の」効果も重視するようになる、③「罹患する前から」介入するようになる、という行動の変化を起こす。併せて、これまで互いに対立してきたステークホルダーは、同じ目標に向かって連携するようになり、医療の価値をさまざまに定義する「ステークホルダー・グループ」が登場するようになる。
- 上記のステークホルダーの変化を受けて、医療機器メーカーにとって、これまで十分ではなかった患者に関する知識・情報を蓄積する必要性、機器の売り切りモデルからソリューションのリスクシェアリングモデルへビジネスモデルを転換する必要性、消費者接点を持つ異業種プレーヤーを仮想競合として把握する必要性が高まる。医療機器メーカーはあらためて、自社の強みや提供価値、ポジショニングについて明確化し、またそれに必要な能力の獲得について検討し、この変化にどう対応するのか検討する必要がある。
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