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特集 デジタルガバメントが切り拓く国・地方の未来設計図

「生活価値創造拠点」のデジタル実装により東京一極集中を是正できるか

2021年2月号

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CONTENTS

  1. コロナ禍は東京一極集中からの脱却の契機となるか
  2. コロナ禍により到来した新しい生活スタイルと課題
  3. 「生活価値創造拠点」構想の提唱
  4. デジタル技術の実装による「生活価値創造拠点」の実現と萌芽事例
  5. 最後に

要約

  1. コロナ禍で大都市圏郊外や地方部といった地域に人がとどまっている。政府がかねてより問題視してきた東京一極集中の是正の契機になり得るが、手立てを打たなければ、数年間で東京への人口流入傾向が逆戻りしてしまうことは歴史が証明している。本稿では、人の暮らしを地域に定着させるための仕掛けについて、その方向性を提唱したい。
  2. コロナ禍によって、新しい生活スタイルとしてテレワークが定着しつつある。テレワーク化による通勤時間減少などにより余剰時間が捻出されたものの、多くの人は時間を持て余してしまっているのが実情である。筆者らは、その要因を、地域における「都心部などで享受してきた機能の不足」および「コロナ禍が加速した自己実現欲求を満たす機能の不足」と見る。これらの充足がポストコロナ時代の地域づくりの課題といえる。
  3. これらのポストコロナ時代のニーズに応えられる仕掛けを導入することで、新しい生活スタイルを支え、成長することができる地域を「生活価値創造拠点」と呼ぶことを提唱する。生活価値創造拠点は「15分生活圏」、すなわち手の届く範囲で「暮らす」および「働く」上で求められるさまざまな需要に応える、自己完結性の高い地域をつくることを理想とする。これを「リアル補強」と「デジタル拡張」の2つの方向性で実現する。
  4. 生活価値創造拠点には、地域のリソースを統合して可視化する「アーカイブ機能」と、アーカイブ化されたさまざまなリソースをネットワーク化し、化学反応を起こすことで価値を発現させる「ブローカー機能」を実装する。これにより、15分生活圏を補完する「デジタル・サービス・ブロック」を、幾重にも形成していくことが展望される。

PDFファイルでは全文お読みいただけます。

全文ダウンロード(1.04MB)

執筆者情報

  • 岡野 翔運

    社会システムコンサルティング部

    副主任コンサルタント

  • 毛利 一貴

    社会システムコンサルティング部

    上級コンサルタント

  • 新治 義久

    社会システムコンサルティング部

    副主任コンサルタント

  • 佐竹 繁春

    社会システムコンサルティング部

    上級コンサルタント プリンシパル

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