CONTENTS
- コロナ以前の観光産業の振り返り
- コロナ禍の今、日本の観光に起きていること
- 新しい観光ビジネスのあり方と実現の方向性
- 終わりに
要約
- 本稿では、観光産業を宿泊や飲食サービス提供事業者、鉄道・バスなどの交通事業者、さらに地域の観光産業を支える自治体や観光協会・観光地域づくり法人(DMO)らも含めて幅広く捉えている。
- 2020年初頭からの新型コロナウイルスの感染拡大を受け、観光需要が「蒸発」する事態が発生した。第2、第3の感染症が流行した場合でも数年をしのぐことができる「骨太の経営体質と利益確保」が喫緊の課題となっている。またウィズコロナのライフスタイルが定着することで、旅行行動の変化、ワーケーションや二拠点・多拠点居住などの新たなスタイルも生まれた。
- 上記の変化を受けて、あるべき観光産業のキーワードとして、「①『非日常』から『日常型』コンテンツの開発へ」「②ターゲット層への積極的なアプローチ・価値観の取り込み」「③二次交通の利便性向上」「④観光地アセットの共有化」「⑤デジタル技術活用によるUXの改善」の5つを提示する。
- これまでは有名観光地の一人勝ちが続いてきたが、旅行スタイルの変化を見極めてサービスを作り込むことが、新興観光地にとっては成長の好機となる。地域全体でより骨太な観光産業を作り上げていくためには、企業や地域間の連携によるオープンイノベーションが欠かせない。都会と地方を結びつけて関係人口による事業創造機会を増やすために、ワーケーションに代表される知的交流を戦略的に広げていく必要があり、政府や民間企業のルール緩和や促進施策が求められる。
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