CONTENTS
- 2030年の障がい者雇用の姿を捉える
- 2030年の姿を実現する五つの対応方策
- ウィズコロナと障がい者雇用:今後の課題
要約
- 第二論考では2030年の障がい者雇用の姿を明らかにしたので、本論考ではそれらを実現するための現時点で考えられる方策を整理する。今後、潮流変化によっては全く違った形での対応を余儀なくされることも考えられる。VUCA時代は社会環境変化や制度変更などに基づいて対応するアウトサイドイン型の考え方よりも、自社の意思を貫き、提供価値を高めるインサイドアウト型の考え方が大きなウエイトを占める。
- 企業グループの経済的価値と社会的価値の創出において、非財務情報の開示が重要になってきた。投資家からすれば、財務情報に加えて投資に必要な判断材料が的確に提供されることを期待している。さらにはグループ組織としてのパーパス(存在意義)の明示と遂行、新たな事業領域開拓への取り組み、役割・機能を見直した新たなビジネスモデルの構築、そして障がい者の能力を最大限に引き出すための特性把握と育成の徹底などが、今後も大きく問われるだろう。
- これらを支えるための人事制度やCDPなどの改革、DXなどのデジタルテクノロジーをさらに活用した業務サポートが必要となる。昨今のビジネスモデルの一つにプラットフォーム型ビジネスがある。障がい者の特性に応じたビジネスの積み上げもさることながら、仕組みを設計してその中での役割分担という観点から設計することも考えられる。
- このように見ると、これからの障がい者雇用はさまざまな要因に左右されながらも、大きな可能性を秘めていると考えられる。障がい者個人の可能性を最大限に生かしつつ、障がい者の目線を十分に踏まえた新たなビジネスの仕組み開発や、テクノロジーを活用し、外部との連携を通じて活動の場を創造していくことで、社会からも羨まれる姿を目指したい。
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