CONTENTS
- 中国次世代都市を支えるデジタルツイン
- 中国におけるデジタルツイン・シティの構造
- 中国におけるデジタルツイン・シティの現在地と先行事例
- デジタルツイン・シティを実現する道筋
- 最後に─群盲撫象でも前に進む力を
要約
- デジタルツインは、既に中国次世代都市における標準装備となっている。中国では、デジタル空間の整備による都市経済の生産性向上と、リアルタイムな都市運営によるマネジメントの行き届く社会の実現という観点から、都市における新しい経済の生産、社会の管理のあり方を変えるものとして、デジタルツイン技術の都市経営への応用が重要視されている。
- 中国のデジタルツイン・シティの中枢にはシティブレイン(都市の頭脳)と呼ばれる、都市をマネジメントするプラットフォームがある。シティブレインは、都市のデータ資産管理システムとデジタルツイン・モデル、オペレーション・システムという三つの要素から構成され、これらのシステムが相互作用することによって価値を発揮する。
- 中国では、モニタリング基盤の社会実装を達成した都市が既に登場している。先行都市を中心に、これからは分析・予測の高度化と応用を目指すフェーズに突入する。また、中国と日本のデジタルツイン・シティに対する考え方の主な違いは、中国では計画から運営まで、都市のマネジメントにかかわる全方位展開のユースケース創出が想定されていることである。
- 中国では、2025年をめどに多くの都市でデジタルツイン・シティの基盤技術を実装することが展望されている。デジタルツイン・シティは、多様な先端技術の融合体という特性があり、全方位的なユースケースが想定される。また、この構想を実現するには、重厚な産業エコシステムの支持と複数のステークホルダーを巻き込んだ官民連携のパートナーシップが必要であり、課題を解決しつつ完成度を高めていくことが期待される。
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