CONTENTS
- 組織と個人の関係性変化の背景
- 自律・自走型組織運営先進企業における人材戦略
- 先進企業におけるリーダー行動/メンバー行動の考察
- 自律・自走型組織づくりに向けたヒント。
要約
- 企業経営において人材は重要な経営資源であるが、会社との間には明確な主従関係が存在した。しかしながら、社内組織の曖昧化、人に着目した経営コンセプト、資本市場のモノサシの変化、労働市場の流動化といった動向が、従来の組織と個人の関係性に変化をもたらしている。
- 本稿では、組織と個人の新たな関係性を模索する上でヒントとなり得る自律・自走型組織運営形態としてティール組織、ホラクラシー経営に着目し、日本で当該組織運営モデルを実践する企業3社(株式会社ネットプロテクションズ、株式会社Colorkrew、九州電力株式会社インキュベーションラボ)に協力を得て、組織内のリーダーとメンバーの行動特性について調査を実施した。
- その結果、「ルール・規則・上位者判断ではなく、当事者の話し合いで問題を解決する」「社内のリソース情報を限りなくオープンにする」「可能な限りメンバーに意思決定機会を付与する」「メンバー間の距離感を縮める」といった課題解決支援に関連する行動に顕著な特徴が確認された。
- 今後、自社を自律・自走型組織に近づけたいと考える企業は、組織のフラット化に先駆けて「リソース情報のオープン化」に取り組むべきである。そして何よりも重要なのは、そうした組織運営を志向する経営者やリーダーが「力を誇示するのではなく、周囲に知恵を授け自由をもたらす尊敬型リーダー」であるかどうかという点である。
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