CONTENTS

1. 分散型エネルギーリソース（DER）とは
2. DER有効活用の重要性の高まり
3. DER関連サービスの動向とその統合化の動き
4. 関連企業の取るべき行動・目指すべき方向

要約

1. 2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、太陽光発電、風力発電などの自然変動電源の導入・普及が進んできているが、それにより出力制御や電力価格変動の増加などさまざまな電力システム運用上の課題が生じ始めている。これらの課題に対して分散型エネルギーリソース（DER）を活用することで、経済的な電力システムを構築することや、再生可能エネルギーの導入拡大などが実現されうる。また、DERの普及・活用が進むと、電力事業のあり方そのものが変化していくことも想定される。
2. こうした中、活用するDERの種別や提供価値に応じて、さまざまなDER関連のサービスが顕在化しつつある。これらのDER関連サービスは、エネルギーサービス内および非エネルギー関連サービスとの間で連携・統合が進んできており、従来の電力関連事業者のみに限らない、さまざまな業種の事業者とかかわりのあるものになってきている。
3. DER関連事業を意図する各企業には、DER関連サービスの稼ぎどころを明確化し、業界内外のプレーヤーとの連携を図りながら、適切に制度変更を把握しつつも、不透明性が残る中での意思決定を行うことが求められる。

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執筆者情報

• 

  佐藤 仁人

  サステナビリティ事業コンサルティング部

  グループマネージャー

• 

  前田 一樹

  Nomura Research Institute America, Inc.

  Research & Consulting Division

  Senior Manager

※組織名、職名は現在と異なる場合があります。