CONTENTS
- 日本企業のサプライヤーとの関係性における問題点
- 先進事例:ニデック
- サプライヤーとの関係性強化に向けて
要約
- 日本の製造業は、アナログのモノづくりでは、垂直統合型のサプライチェーンの強みを活かして成長してきたが、デジタル化された現在、垂直統合型サプライチェーンは時代に合致しなくなっている。こうした中、デジタル時代に勝ち残れるサプライヤーとの関係性構築という課題に直面している。この状況は半導体において特に顕著に表れている。
- 先進事例としてニデックを取り上げる。同社の半導体ソリューションセンターは、①半導体メーカーとの強固なパートナーシップの構築、②地政学リスクなどに備えたサステナブルなサプライチェーンの確立、③半導体とモータのシナジーによる高付加価値ソリューションの提供、の3点に注力し、戦略的な半導体の調達を推進している。
- これまでの日本企業の強みであった下請け構造的取引から、デジタル化に伴うモノづくりの変化に応じて、エコシステム型のサプライチェーンに変革していくための論点として、①自社が実現したい価値の共有、②自社が強みとする技術領域の明確化と要求仕様のつくり込み、③エコシステム型のサプライチェーン構築、④技術人材の獲得と育成、が挙げられる。
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