CONTENTS
- 今求められるバリューベース・ヘルスケア
- 社会実装の障壁
- 風穴を開けるために取り組むべきこと
- 最後に
要約
- 日本の医療費と介護費の増加が止まらない。高齢者による医療の需要が拡大する一方で、現役世代が減少することにより費用負担の担い手が減るため、需給のバランスは悪化する。問題は、解決に足る明確な策が見えていないことである。これに対して、「バリューベース・ヘルスケア」は解決策となる。(1)治療効果の最大化から、罹患前・治療後にも介入へ、(2)コスト削減に対するインセンティブから、実際の治療効果重視へ、(3)医師の判断に加え、患者の意見に基づく主観的状態にも注目する、という3つの基本的な考え方があり、これらが医療のステークホルダーの行動変容を促すと考えている。
- バリューベース・ヘルスケアの社会実装にはさまざまな障壁があるが、中でも大きいのが、(1)保険者機能、(2)ITシステム、(3)改革原資の確保、である。難しいからと思考停止する前に、先行する事例を参考にしながら積年の社会課題に対するあるべき解決策を見いだすべきである。
- ここまで問題が大きくなるまで変わることができなかった事実や、これまでの歴史を振り返ると、革命に期待するより風穴を開けるための活動が重要になる。(1)地域を特化した効果の実証、(2)デジタル化、インセンティブ、激変緩和措置の三位一体の取り組みの具体化、(3)新たな機能の担い手の参画、の3点について提言する。
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