CONTENTS
- 「0から1」ではなく「1から100」の難しさ
- デジタル事業開発で「100」を実現する四つのパターン
- パターンごとに異なる成功の要諦
- 「100」に向かうビジネスモデルの共通項
- 「1から100」に必要な「共創」の企て
要約
- 日本のDX1周目の新規事業では、トライアルや単発のプロダクト・サービス(「0から1」フェーズ)は多く生まれたが、継続して事業が拡大(「1から100」フェーズ)した事例は少ない。そこで本論考では、まずデジタル新規事業の成果のパターン、つまり「100」の状態を定義する。そしてパターンごとの成功の要因および成功に必要なビジネスモデルとプロセスを明らかにすることで、日本企業がデジタル新規事業で期待する成果を得るための指針を与える。
- デジタルを活用した事業開発は、①眠れる価値発掘型、②本業の価値強化型、③他社との価値共創型、④協調課題解決型の四パターンに整理される。
- ベンチマークによる、各パターンの成功の要諦は、①価値の源泉となる無形資産の見極め、②フックと回収エンジンの設計、③パートナリング企画機能の強化、④既存事業との相互送客、などが挙げられる。特に、新規事業と既存事業、自社と他社の「共創」がポイントになる。
- 成功するデジタル事業開発に共通するビジネスモデルは、増価蓄積型ビジネスモデルである。つまり、顧客とつながり続け、価値を上げ続けることで競争優位を保ち続けるビジネスを志向すべきである。
- 「1から100」の実現には、事業開発の「型」をつくることが最も肝要である。事業開発の各フェーズで自社・他社と共創しやすい仕掛けを企て、ルール、評価、組織、権限をプロセスに沿って整える必要がある。その実現のため、野村総合研究所(NRI)では「1から100にするための10のチェックリスト」を開発した。
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