CONTENTS
- 踊り場を迎えたデジタル金融サービス
- FinTechサービスをはじめとする新しい金融サービスを待ち受けるわな
- 日本のリテール金融サービスの「ガラパゴス化」と打開策
要約
- 銀行のネットバンキングの利用率の伸びが鈍化している。オンライントレードやネット生保でも同様の事象が起きており、デジタル金融サービス全体が「踊り場」を迎えている。
- これに対して、ポイントでの支払い、電子マネー、コンビニ収納代行などの新しい金融サービスは、利用が急増もしくは加速している。これらのサービスの特長は、利用に当たってリスクが少ないこと(安心感)、操作が簡単であること(高い利便性)にあり、ネットバンキングなどのデジタル金融サービスとは対照的である。
- ここ数年、金融業界が注目しているFinTechサービスに関しても、デジタル金融サービスと同様に、不安感と操作の煩わしさが普及の障害となる可能性がある。また、情報流出防止など、利用者の不安感を和らげるためにセキュリティを強化すると、一層、操作の煩わしさが増すなど、この二者はトレードオフの関係にあるため、簡単に乗り越えることはできない。
- デジタル金融サービスの普及のためには、過剰に発達したATMサービスと現金決済社会という、いわば「金融サービスのガラパゴス化」を解消する必要がある。そのために、日本人の金融リテラシーの水準に合わせた安心を担保する金融サービスの開発、次世代顧客に焦点を当てたサービス開発、顧客に対して利便性に応じた対価を求める、といった打開策を実行すべきである。
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