CONTENTS

  1. 端緒となる問題意識
  2. リスク管理包囲網
  3. リスク管理からデジタル・ガバナンスへ
  4. やはり鍵は経営者

要約

  1. 日本の金融業界におけるリスク管理のあり方が「呪い」となって企業のFinTech推進を停滞させているのではないか。
  2. 関連するプレイヤー別にリスク管理に影響を及ぼしそうな変化を整理してみると、リスク管理部門は3 つの重要な問題に直面していることが明らかになってきた。
    ─対策基準やガイドラインが後追いであるために「未知のリスクとの遭遇」の可能性が高い
    ─外部との提携が増えることによって、これまで以上に「リスクが顕在化する可能性が高い」
    ─提携先が増加することで、それらの「提携先のリスク管理レベルに差異」が生じる
  3. それらの問題に対処しFinTechを加速させるために、「リスクに対する経営の認識を高める」「現場と共に業務を機能軸で考えるリスク管理組織へ」「社外も含めた系全体での危機管理体制強化」「顧客へのリスク・インフォーム」という4 つの観点で改革を進め、現場と共に攻めと守りのバランスを取ることのできる『デジタル・ガバナンス』組織へと変化することが必要となってくる。
  4. また、提携先が増加し、かつそれらのリスク管理レベルの差異に対処するために、「外部依託先」の概念を提携先や関係会社まで拡大し、それらを全社で一元的・包括的に管理を行うVMO(Vendor Management Office)の新設もしくは既存VMOの変革も必要である。

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執筆者情報

  • 能勢 幸嗣

    能勢 幸嗣

    金融システムリスク管理部長

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