CONTENTS
- 身近になるAI
- 環境に溶け込むAI
- デバイスに組み込まれるAI
- AIが組み込まれる社会とは
要約
- 一部の企業やユーザー向けのものであったAIが、一般消費者の生活にまで入り込もうとしている。その一例が、アマゾン・ドットコムやグーグルが2017年から発売を開始した「スマートスピーカー」である。スマートスピーカーが生み出したAIアシスタントによるエコシステムを通じ、今後、家電製品から自動車まで、さまざまなデバイスに音声認識などのAIサービスが広がっていくだろう。
- 近い将来、ユーザーを取り囲む環境全体に音声認識や画像認識などのAI技術が組み込まれていく「Ambient Intelligence(環境知能)」の実現が視野に入ってくる。環境知能が広く普及すれば、買い物などの日常生活が格段に便利になるなど、スマートシティの実現に大きく寄与すると予想される。
- AIがパブリックな空間へと溶け込んでいくにつれて課題になるのが、プライバシーの問題である。AIによる処理をクラウド側で行うのではなく、ユーザーのスマートフォンや産業機械などのエッジ端末側にAIを組み込んで処理するサービスが登場している。収集されたデータは端末側にとどまり、そこで処理される。このため、クラウド上でどのように扱われるのかといったことを気にする必要がなく、個人情報や機密情報の取り扱いに懸念を抱くユーザーの不安を払拭できる。
- AIが社会に組み込まれていくためには、活用シーンに応じてAIをクラウドとエッジの両面で使い分けていくことが必要となる。また、社会全体でAIに関するリテラシーを高めることで、AIの潜在的リスクを許容しながらも、そのメリットを大いに享受する先進的な社会システムの実現が可能となるだろう。その上で、身の周りのモノや空間が知的に振る舞う環境知能が実現し、社会はより高度化していくに違いない。
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