CONTENTS
- 旧ソ連崩壊後四半世紀が経過し政治経済体制の変化が見られるシルクロード沿線諸国
- シルクロード沿線諸国の概況と発展の課題
- 資源価格下落の経済への影響と経済改革の方向性
- 待ったなしの経済構造改革に取り組まざるを得ないシルクロード沿線諸国
要約
- 本シリーズは、旧ソ連諸国のうち、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンなどの中央アジアのCIS諸国、アゼルバイジャン、ジョージア、アルメニアなどのコーカサス諸国で構成される「シルクロード沿線諸国」における直近の政治経済体制の変化、および日本企業にとっての事業機会について紹介することを目的にしている。
- シルクロード沿線諸国は、近年、中国の一帯一路政策によってあらためて注目されつつある。民族、宗教、言語、地形、気候・風土の面では非常に多様であるが、一方で過剰人口、弱い経済システム、過度の一次資源への依存という類似性を有する。
- 1991年のソ連崩壊後、シルクロード沿線諸国は、アゼルバイジャンやウズベキスタンのようにスルタン主義体制の下で経済再建に取り組む国と、ジョージアやアルメニアのように民主主義政権の下で経済再建に取り組む国に分かれた。2014~15年の資源価格の下落は、一次資源に過度に依存するこれらの国々に経済改革を促す外的要因となった。スルタン主義を継続する国でも、近年、経済改革の動きが顕著に見られる。
- 一方で、中央アジア・コーカサス地域では、民族紛争、資源・エネルギーを巡る国家対立が絶えなかったが、長年の争いによる疲弊、支配層の世代交代、資源価格下落による経済危機を契機に、インフラ開発で協力の動きも見られる。
- 中央アジア・コーカサス地域は、鉱物・エネルギーの一次資源だけでなく、農業・観光などの資源も豊富である。日本では顧みられることの少ない地域ではあるが、競争の激化する東南アジア・南アジア市場の一歩先にある次の発展ポテンシャルのある地域として、注目すべき地域といえる。
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