CONTENTS
- 過去10年の産業別の付加価値の変化
- 現状の外部環境変化と事業モデルに対する影響
- 企業経営として解決すべき課題
要約
- 近年のデジタル化に関連した技術革新は、業界構造に大変革を及ぼし、異なる業界間での融合を加速している。この変化を事業機会として獲得するためには、既存の組織のままでは弊害が生じやすい。コーポレートとして新しい仕組み作りが必要であり、全社改革の指針となる中長期経営計画の重要性が高まっている。
- 過去10年間の製造業における産業別の付加価値を比較した。外部環境変化のスピードが緩やかな改善改良型産業では、付加価値の増加に成功している。一方、急速に成熟化が進むプロセス型産業、ならびに技術革新が急速に進む研究開発型産業では、付加価値の獲得で苦戦していることが判明した。
- IoTやAI技術の革新が加速する中で業界構造変化が速まっている。今後、運用/サービスなども含めて異なる業界が融合し、新しい事業機会が拡大していく。この「融合領域」での付加価値獲得が、今後の企業成長にとって重要となる。
- 事業部制は、緩やかな環境下において成果を出してきた。しかし、大きな変化が急速に進む融合領域において、事業部制は事業機会の獲得に苦戦する危険性がある。変化が激しい「融合領域」の獲得に向け、既存事業部とは別にコーポレート主導での新事業立ち上げに向けた新たな仕組み構築が必要である。
- この際、自社の強みを再定義し、新たな成長領域への展開指針となる「新ビジョンに基づいた中長期経営計画作り」が重要である。強みの源泉の明確化、事業部横断ならびに仮説検証型の事業育成の仕組みなどの具体的施策は下編で提案する。
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