CONTENTS
- 直近の2 つの大きな変化─背中合わせの家族、スマートフォンの普及
- 世代別に見た価値観の違い
- 世代別に見たチャネル利用行動の変化
- 関係性の変化がマーケティングに与える影響
要約
- 野村総合研究所(NRI)が実施している「生活者1万人アンケート調査」で、夫婦や家族の間でも互いに干渉しない、世帯内個人志向が強まる結果が見られた(「背中合わせの家族」)。その傾向はスマートフォンの普及に伴い、個人が簡単に外部とネット経由で接続が可能な環境によって促進されている。
- このような家族や人間関係をめぐる価値観の変化を見極めるために、1997年から2018年までの約20年間に及ぶ調査結果を世代別に分析した。団塊世代、ポスト団塊世代、バブル世代、団塊ジュニア世代、ポスト団塊ジュニア世代、さとり世代、デジタルネイティブ世代の7つの世代の変化を見たところ、いずれの世代でも家族観がヨコ型でフラットなものに変化していることと、家族と場を共有しながらもネットなどを介して外とのつながりも強めている傾向が見られた。
- 一方で、消費行動の変化を把握するためにチャネル利用行動の推移を世代別に見たところ、団塊世代、ポスト団塊世代については、利用するチャネルについてそれほど大きな変化は見られない。それに対してバブル世代以降は、コンビニエンスストアやインターネットショッピングなどの利便性の高いチャネルや、ワンストップで買い物からレジャーまで楽しめるショッピングセンターの利用を増加させている。
- 関係性の変化が進み、家族はヨコ型の関係となることで親子・夫婦が協力・連携して家事や買い物などに対処することになる。また個人はネットを介して外部のコミュニティとつながり、そこから生じる「こだわり」が消費を拡大させる契機となる。さらに拡大する他者との「つながり」はコト消費やシェアリングなどの基盤になる可能性がある。
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NRIフィナンシャル・グラフィックス
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