CONTENTS
- インドの消費者におけるデジタル化の進展状況
- 自動車購入から売却までのバリューチェーンにおけるデジタル化の現在
- 自動車メーカーのさらなるバリューチェーンのデジタル化に向けて
要約
- インドは、モバイルインターネット加入者数が中国に次ぐ世界第2位を誇り、既にデジタル領域で巨大市場を形成し得るポテンシャルを有している。
- インド人は家族や親戚、友人を大事にするという価値観から、自動車の購入に際しては信頼できる人からの口コミで情報収集や検討を行ってきた。一方、スマートフォンやSNSの普及で消費者の情報収集源、検討方法、購入方法が変化してきており、自動車メーカーの中にはデジタルを活用し効果的にマーケティングを行う企業が出てきている。
- 自動車の修理や中古車の売買は、組織化されていない無数の小規模業者がひしめき合っているため、情報収集や比較が難しく、情報の非対称性により消費者が不利になるケースが少なくなかった。このような課題に対して、修理したい人と修理工場をマッチングするプラットフォームや、中古車販売における情報の非対称性を解消するオンラインマーケットプレイスを提供するスタートアップが出現している。
- 現在、自動車メーカーはマーケティング力強化、販売力強化、製品力強化という個々の点でデジタルを活用している。ただし今後はそれらを統合することで、いかに顧客体験を向上させるかという考え方が重要になってくる。また、製品の認知から販売、修理、売買に至るライフサイクルの中で、顧客データを収集・分析することで、より顧客が求める施策やサービスをピンポイントで提供していけるかも重要となるだろう。
- 昨今、新型コロナウイルスの影響で、消費者が対面でのコミュニケーションから遠ざかり、オンライン上でのコミュニケーションや製品購入へのより一層の適応力を増していく中で、車両販売店、自動車メーカー、ディーラーと消費者とのコミュニケーションをオンラインで行う場を整備することの重要性が増していくと考えられる。
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