CONTENTS
- 代替タンパク質に対する社会的要請の高まり
- 激化する代替タンパク質業界における覇権争い
- 食品業界および周辺産業にとってのビジネスチャンス
要約
- 近年、世界ではプロテインクライシス(タンパク質供給量の不足)の可能性が叫ばれている。野村総合研究所(NRI)の独自推計では、世界的な人口爆発に加え、新興国の経済成長に伴う1人当たりタンパク質摂取量の増加により、2050年には約0.2億トンのタンパク質不足、特に動物性タンパク質は約0.6億トンもの不足が生じると推計される。その対応策として、環境負荷・動物倫理の観点からも、新たなタンパク源である「代替タンパク質」への注目度がにわかに高まっている。
- 当該分野に対しては、民間のファンドやベンチャーキャピタル(VC)のみならず、化学や製薬など多様な業界や各国政府から投資が集まる状況にある。有望な代替タンパク質には、植物性・昆虫・藻類・微生物・細胞培養といった種類が存在し、それぞれの用途・市場形成の度合は大きく異なる。
- 上記の各種代替タンパク質にかかわる動きは、既存の食関連業界に大きな影響を与えることが必至であり、特に植物性・細胞培養は、業界の構造を今後大きく変容させる可能性が高い。このような業界の変革に対応するため、食品関連事業者は、経営構造の見直しを含めた中長期的な戦略テーマを育成できる土壌の整備と、積極的なスタートアップ探索・出資・買収による有望な種の取り込みや、バイオ企業との連携などを通じた非連続な成長の両軸が必要となる。
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