CONTENTS
- 意外と高いリスク・イベントの発生頻度
- 日本企業のリスク対応・対策は形式化・形骸化している可能性がある
- 日本企業のグローバル・リスクマトリックス
- 日本企業は中長期の外部リスクへの対応が遅れている
- シナリオ依存型リスクに備えることが必要
要約
- ウクライナ侵攻を契機に、日本企業は地政学リスクの重要性を認識した。一方で、50年の長期スパンで見れば、ウクライナ侵攻に匹敵するようなリスクイベントが必ずしも珍しかったわけではない。
- 企業とのディスカッションを通じて、大手の日本企業は既にリスク対策について系統立てて検討しているのが普通であることが明らかになったが、その重点は、自社に起因する「内部リスク管理」に置かれており、環境リスクや地政学リスクなどについては自社の既存のフレームワークでは検討し切れないとの指摘があった。
- 野村総合研究所(NRI)が2022年6月に東証プライム企業を対象に実施したアンケートでは、自社に起因しない外部リスクの発生確率はかなり高く見積もられており、外部リスクへの感度は高まっている。
- 一方で、発生確率・インパクトともに大きい12のリスクのうち11のリスクについては、「対応済」とする企業が半数を切っており、そのうちの10のリスクが「経済リスク」「環境リスク」「地政学リスク」となっている。これらは意思決定や行動により未来がいくつかの道筋・シナリオに分岐するタイプのリスクである。
- シナリオ依存型のリスクには、シナリオプランニングの活用が有効と考えられる。実際にシナリオを描くことが具体的なリスクと機会の炙り出しにつながる。
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