CONTENTS
- SH融合スタートアップの台頭と独自のイノベーション・エコシステムの必要性
- SH融合スタートアップ・エコシステムにおいて事業会社に求められる役割
- 多様な課題解決の方向性とSH融合スタートアップ・エコシステムに求められる共創パートナー
要約
- AI・IoTなどのデジタル技術の進展により、イノベーション競争の主戦場は単なるモノづくり、あるいはソフトウエアから、ソフトウエアとハードウエアを融合してプロダクト・サービスを提供する「ソフト・ハード融合領域」(SH融合領域)に移りつつある。SH融合領域のオープンイノベーションは、モノづくり産業の競争力強化や労働集約型産業の省人化、ウェルビーイング向上に大きな変革をもたらす可能性を秘めている。
- SH融合領域におけるスタートアップの社会実装の道のりはハードウエアが介在するが故に極めて複雑であるため、スタートアップと事業会社の1対1の関係ではなく、試作・設計、実証、量産・量販、ルール対応などの多様な機能を持つパートナーを巻き込んだSH融合スタートアップ・エコシステムを形成することが不可欠になる。
- このエコシステムにおけるオープンイノベーションでは、スタートアップだけでなく事業会社も積極的に経営資源を投下して中長期的目線で活動する必要がある。SH融合領域のオープンイノベーションを成長戦略の核とする事業会社は、確実な事業に投資する従来の事業開発のスタンスではなく、多産多死を前提として同時並行で複数の連携プロジェクトを進める「ポートフォリオの拡大」のスタンスが必要不可欠である。
- 本稿では、SH融合スタートアップ・エコシステムを、そのプロダクト・サービスが目指す課題解決の方向性により四つのパターンに分類して紹介する。それぞれのパターンに応じた社会実装を実現するためには、目指す課題解決の方向性を見定めた上で、エコシステムのキーマンからの協力を得て、スタートアップや共創パートナーとの適切なネットワークを創りながら進めることがカギになる。
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