CONTENTS
- 問題の所在
- イノベーション・エコシステムにおいて地方大学が目指すべき「好循環」
- 「好循環」の実現に向けた地方大学の課題
- 「好循環」の実現に向けて取り組みを進める地方大学
- 地方都市圏のイノベーション創出機能を強化するためには、地方大学・企業・自治体の三位一体の取り組みが不可欠
要約
- 地方大学は、立地する地域における革新的な技術シーズなど「知」の創出において、中心的かつ重要な役割を果たす。こうした「知」が市場や社会のニーズと結びつくことで、イノベーション創出が実現する。そのため、地域のイノベーション創出機能の強弱は、地方大学の「知」の創出と社会還元を担う機能に大きく左右される。
- 少子高齢化や人口流出に苦しむ地方圏にとっては、圏内の地方大学の機能を強化することで、イノベーションを創出し雇用や税収を生み出すことが喫緊の課題であるが、多くの地方大学においては、産学連携を推進する組織や制度が十分に整備されておらず、イノベーション創出に向けた取り組みが進んでいない。まずは、地方大学における全学的な産学連携を推進するための組織の整備や、企業との共同研究のコーディネートを行う人材の育成など、組織や制度の充実化が求められる。
- 一方で、地方大学内部の取り組みだけでは、地域のイノベーション創出機能は持続的かつ強固なものとはならない。新規事業の創出や地域活性化という形で恩恵を受ける企業や自治体が、研究資金や企業のネットワークといった大学の機能強化に必要な「資本」を「対価」として提供し、得られた対価を地方大学が機能強化のために再投資する「好循環」を実現することが重要である。
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