CONTENTS

1. イノベーションを推進する組織・人材・プロセスの問題点
2. 先進事例
3. イノベーションを推進する組織・プロセスのあり方

要約

1. 日本企業は、イノベーションに技術の新規性を求めてきた。しかしその結果として、技術で勝ってビジネスで負けることを繰り返している。日本企業はビジネスで勝たなければならない。イノベーションを推進するには、その組織・人材が基盤となり、推進するための組織、人材、そしてイノベーションを進めるプロセスのあり方を考える必要がある。そこで、①販路などリソースの制約、②R&D部門のサイロ化、③失敗の許容の低いプロセス、④自前主義の強い組織・人材、の四つの問題について述べる。
2. 先進事例として、ソニーグループ、オムロン、AGC、キーエンス、沖電気工業を紹介する。
3. イノベーションを推進する組織・プロセスのあり方として、①バックキャスティングからの自社ドメインの再定義、②R&D部門と事業部門の連携強化、③技術の戦略的解釈力の強化、④素早い軌道修正を可能とするプロセスと評価、⑤ベンチャー支援型M&Aの推進、の五点について述べる。

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執筆者情報

• 

  青嶋 稔

  フェロー