CONTENTS

Ⅰ DXに関する日本企業の誤解
Ⅱ 先進事例
Ⅲ デジタル技術を活用したビジネスモデルの刷新

要約

  1. 日本企業のDXに関する問題意識は強まっているが、それに対する誤解も多く、大きく立ち遅れている。こうした日本企業のデジタルによるビジネスモデル刷新における問題について、①DXの目的化、②営業部門とサービス部門の壁、③DX人材に関する誤解、の3つの観点から述べる。
  2. 先進事例として、シーメンス、シュナイダーエレクトリック、ディア・アンド・カンパニー、コマツ、クボタを取り上げる。これらの企業はデータを活用し、ビジネスモデルを大きく変革することを目指して取り組んでいる。
  3. デジタルにおけるイノベーションは、まずその着眼が解決したい社会課題や顧客の業界が抱えている課題など、自社の製品にとどまらない大きなビジョンを持っていることが大前提となる。さらに、イノベーションを実現するために、顧客の業務や事業の流れに着目している。その範囲は自社の機器の提供範囲にとどまっていない。また、推進するためのノウハウが可視化されている。最後に、推進する体制も重要なポイントである。これらを、①社会課題の解決に向けたビジョンの明確化、②ビジネスモデルの刷新、③ノウハウの可視化、④推進体制、という4つの論点で述べる。

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