CONTENTS
Ⅰ 民間航空機産業における収益業界構造
Ⅱ 主要Tier1プレーヤーの戦略と収益構造の分析
Ⅲ 国内の主要プレーヤーの現状分析
Ⅳ 航空機産業の変化と今後わが国が取るべき方向性
要約
- コロナ禍を経て旅客需要が2019年比で拡大する中、航空機の新規機材ニーズは高まっている。一方、需要拡大期にもかかわらず機体OEMは品質問題などにより、期待されるほどの業績を実現できていない。業界構造に目を向けると、Tier1の規模・影響力拡大に伴う構造変化が進んでいると考えられる。
- 主要Tier1プレーヤーは、①システムモジュールの提供への変革、②アフターマーケット領域の事業拡大による高収益体質の構築・強化、③資金力を活用したシステムモジュール機能の高度化・範囲拡大や市場環境変化に備えた投資、という好循環を築いており、今後も機体OEMに対して優位なポジションを保ち、高収益性を維持すると予想される。
- 国内の主要プレーヤーは、自社が強みを持つ技術の強化・先鋭化への注力を背景に、機体OEMへの部品納入にとどまっている。結果、常に競合技術の脅威にさらされ、競争優位性の維持や、アフターサービス領域への事業拡大がしづらい状況となっており、収益性の観点で主要Tier1プレーヤーの後塵を拝している。
- 今後はわが国もTier1顧客の獲得や、付加価値の高いシステムモジュール化が可能な分野への注力が重要である。また、上記実現に向けては、長期的なR&Dや国際標準化活動の推進も重要である。これらの活動を通して、対OEMでの発言力向上や、わが国の航空産業の国際的プレゼンス向上を期待したい。
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