CONTENTS

Ⅰ AIが拡張する知力─予測力、識別力、個別化力、会話力、構造化力、創造力
Ⅱ AIが拡張する6つの知力と萌芽事例
Ⅲ 6つの知力がもたらす人類の飛躍に関する仮説
Ⅳ AIにとっての4つのキーリソース─データ、半導体、電気、水

要約

  1. われわれ人類の祖先は狩猟採集社会を営んだ後、約1.5万年前に農耕社会、18世紀頃に産業社会、2000年代初頭に情報社会を築いてきた。その過程で人類はさまざまな知力を獲得してきたが、中でもAIによって拡張される知力として、予測力、識別力、個別化力、会話力、構造化力、創造力が挙げられる。
  2. たとえばAIにより、自然災害、疾病リスクなどの「予測」、焼失した古文書や隠れていたゴッホの幻の自画像の「識別」、行政サービスのパーソナライズ化や精密農業といった「個別化」が可能となった。加えてAIは、言語・時間・空間の制約を超えた「会話」や業務を「構造化」することで、AI自身がプログラムコードの生成や人間では想像不可能な幾何学的形状の機器を「創造」している。
  3. 21世紀のAIは19世紀の電気のように社会を変革する存在として注目されており、過去に類を見ない人類の飛躍も示唆されている。発明家のレイ・カーツワイル氏による「人類の寿命は500歳に到達可能」という発言や、歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏による「超人類」登場の指摘など、有識者の示唆や予言の背景にはAIを含むテクノロジーが前提にある。
  4. ただし知力の拡張とそれに伴う人類の飛躍に当たり、必要不可欠なキーリソースが存在する。人間にとっては、脳、経験と学習、カロリー、水が知力発揮に不可欠であるが、AIもそれらに対応する形で、データ、半導体、電力、超純水や冷却水が知力発揮に不可欠となる。

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執筆者情報

  • 土橋 和成のポートレート
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    土橋 和成
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    ヘルスケア・サービスコンサルティング部 消費財・小売グループ
    チーフコンサルタント
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    吉田 涼
    所属・職名
    ヘルスケア・サービスコンサルティング部 ヘルスケアグループ
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    向井 暉
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    ヘルスケア・サービスコンサルティング部 消費財・小売グループ
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    森 健
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    デジタル社会・経済研究室長

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