CONTENTS
Ⅰ 新たな交通サービスの現在地と地域ごとの目指す姿
Ⅱ 地域ごとの多様性がもたらした弊害と統一的なデジタルインフラの必要性
Ⅲ 自動運転時代の交通×まちづくりの一体最適
要約
- 人口減少が進む中、全国でスマートモビリティの取り組みが進んでいる。これまでの取り組みを踏まえると、大都市においてはサービスの重複やリソースの地域最適化を目指すために、複数の交通事業者間のコーディネートが求められる。地方部では、交通サービスの維持・存続が課題であり、コスト削減の観点からオンデマンド交通が一定の解となる。加えて、異業種事業者と連携してリソースの最有効活用を目指すべきである。
- 一方で、これまでの取り組みでは、交通サービスのデジタル化やデータ連携は進まなかった。限界費用の低いデジタルインフラは、交通サービスの延長として地域ごとにつくるのではなく、多くの地域でコストシェアをすべきである。デジタルインフラを全国に広げるためには、既存データや顧客接点を大量に持つ大手企業がデファクトスタンダードをつくることが必要で、大手自動車メーカー、通信大手、JR各社などが担い得るのではないか。
- また、これまでの新たな交通サービスに関する取り組みは、対症療法に陥りがちであった。まちづくりに交通サービス側を適合させるだけでなく、交通サービスの制約を踏まえたまちづくりを総合的に考える必要がある。
- ロボタクシーの普及を前提とした自動運転時代の交通×まちづくりを考えると、都市部では、鉄道・バスの大量輸送機関とロボタクシーの役割分担が明確化し、路線設計の自由度が高まる。一方、地方部ではスプロール化により、市場原理では今後も自家用車中心のまちづくりが続くと想定される。需要側と供給側が双方に歩み寄り、デジタルインフラを活用しながら地域交通全体の効率を底上げしていくことが求められる。
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- 名前
- 井上 海
- 所属・職名
- アーバンイノベーションコンサルティング部 不動産・住宅グループ
コンサルタント
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- 名前
- 新谷 幸太郎
- 所属・職名
- アーバンイノベーションコンサルティング部 地域イノベーショングループ
マネージャー
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- 名前
- 細井 隼
- 所属・職名
- アーバンイノベーションコンサルティング部 モビリティ・ロジスティクスグループ
コンサルタント
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