CONTENTS
Ⅰ 世界の素材産業の中における日系企業の位置づけ
Ⅱ 素材産業を取り巻く外部環境とその影響
Ⅲ 3タイプ別のソリューション導入事例
Ⅳ 知財活用によるビジネスモデル革新に向けての提案
要約
- 従来、日本の素材企業は差別化した素材で戦ってきた。今後、知財を活用したエコシステム構築という新たな強みを獲得することが経営課題となっている。
- 世界の素材市場における日本企業の売上シェアを推計したところ、12~17%と一定の存在感を有している。一方、日本の素材企業の利益率は、特殊化学ならびに鉄鋼では善戦しているものの、その他の素材では他国より低くなっている。
- 今後、外部環境変化の激変が予想される。中国製品の輸出圧力による市場競争の激化、すり合わせ開発の強み消失、経済安全保障や循環経済による地産地消への要請、燃料や生産工程の脱炭素化要請への対応、の4つの変化が注目される。
- 素材産業を3 タイプ(汎用材料、優良材料、オンリーワン材料)に分け、外部環境の影響をタイプ別に考察した。3タイプとも外部環境変化の影響を受けると予想され、ビジネスモデルを変革していく必要性が高まっている。
- 今後、エコシステムドライバーの地位を安定的に獲得・維持するには、バリューチェーン上の外部企業との連携が戦略的に重要となってくる。提携するうえで「知財の活用」が大きなカギとなる。知財を「新たな市場獲得のための攻める武器」として捉え直し、社内体制を整え、「攻めのオープン知財戦略」の推進が重要となる。
- 推進上の課題としては、①エコシステムにおける知財活用の方策、②クローズ・オープンにすべき自社の強みの明確化③プットフォームビジネスの強みの獲得④ビジネスアーキテクトの育成⑤組織・管理機能強化とコーポレートとしての事業構想力の向上、の5点が挙げられる。
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- 名前
- 中川 隆之
- 所属・職名
- グローバル製造業コンサルティング部
チーフエキスパート
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- 名前
- 林 力一
- 所属・職名
- グローバル製造事業コンサルティング部
プリンシパル
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