CONTENTS

Ⅰ はじめに─研究インテグリティについて大学・研究機関は何に困っているのか
Ⅱ 今求められている研究インテグリティとは何か
Ⅲ 安全保障貿易管理や利益相反マネジメントとの関係性
Ⅳ 大学等は何に取り組まなければならないのか
Ⅴ さらなる課題

要約

  1. 本稿は、「今求められている研究インテグリティ」とは何かを整理し、その関連分野である安全保障貿易管理や利益相反マネジメントとの関係性を検討したうえで、大学・研究機関(大学等)に求められている具体的な対応などについて考察することを目的とする。
  2. 研究インテグリティは、産学連携や国際化の進展により定義が曖昧かつ広範になっており、それを大学等の現場で正確に理解し対応を進めることが難しくなっている。
  3. 現在、政府が大学等に強く求めているのは、「研究の国際化・オープン化に伴う新たなリスク」への対応である。特に、外国からの不当な干渉により、意図せずに技術や知識が流出してしまうリスクへの対策が重視されている。これに対し、研究者には外国との活動に関する情報開示が求められ、大学等には研究者が情報を開示しやすい環境整備とリスクマネジメント体制の構築が求められている。
  4. 大学等がまず取り組むべきことは、安全保障貿易管理や利益相反マネジメントといった既存のマネジメント業務の徹底と、各部署間の連携強化である。ただし、それだけでは察知しにくい新たなリスクも顕在化しており、情報共有や事前相談の促進など、先進事例やガイドラインを参考にした対応が求められている。

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    霜越 直哉
    所属・職名
    社会システムコンサルティング部
    チーフコンサルタント
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    青木 沙絵
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    社会システムコンサルティング部
    シニアコンサルタント

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