CONTENTS

Ⅰ ディープテックへの注目と産業化の困難性
Ⅱ 核融合産業の台頭と産業化の萌芽
Ⅲ ディープテックの産業化プロセスの要諦─核融合に見る一般化可能な構造
Ⅳ 企業が取り得る戦略的ポジション─多様な関与モデルと展開シナリオ
Ⅴ まとめと提言─ディープテック時代の企業戦略とは

要約

  1. ディープテックは、革新性が高い一方で長期開発・高リスク故に産業化が困難とされてきた。本稿では核融合を代表例に取り上げ、ディープテックの産業化に必要な構造的プロセスと企業戦略の要諦を明らかにする。
  2. 核融合産業の動向から浮かび上がったのは、①国家主導による初期リスクの吸収、②民間セクターの本格参入とエコシステム形成、③要素技術の横展開による多元的な出口確保、④市場形成と規格化による社会実装の基盤整備、という4段階のステップである。このプロセスは、ほかのディープテック領域にも共通する産業形成の基本構造として一般化可能である。
  3. また、企業がディープテックと向き合う際には、「どのタイミングで関与するか」「どのポジションで関与するか」「自社の強みをどう活かすか」という3つの問いが重要となる。ディープテックでは単一製品に依存せず、多様な技術・人材・知のスピンオフによって複数の出口が存在するため、投資回収の複線化が可能である。
  4. ディープテックを「未来の技術」として傍観するのではなく、「今、構造の一部を担う主体」として関与することが、日本企業の新たな成長機会と国際的な産業競争力の源泉となり得る。

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執筆者情報

  • 土生 善昭のポートレート
    名前
    土生 善昭
    所属・職名
    経営コンサルティング部
    シニアコンサルタント
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    名前
    蓮本 魁
    所属・職名
    ICT・コンテンツ産業コンサルティング部
    シニアコンサルタント

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